災害地ボランティアに参加して
宮城県石巻市にて
有志7名と急遽参加
今回の参加は、実際に地震直後に被災地へボランティアに行っている方から聞いた「石巻市に600人が避難している小学校がある。卒業式を今月やる予定だけれど、体育館が泥で汚れてしまっているので困っている」また、「不足している様々な物資がある」という話しを聞いて解決のために参加の意思を示した人間が、友人やその知人に呼びかけたことで始まりました。
具体的には木曜日にその話しを聞き、翌日金曜日にはお届けするモノとお金(募金)を集め、さらには友人知人に呼びかけ現地に向かう人も集め、そして土曜日の早朝には出発するという強行軍でした。
その陰には、話しを聞き、すぐ行動してくれたある団体の女性達の力、自社のトラックを無償で提供してくれた社長さん、また泥で汚れた床を清掃する為に必要な機材を提供してくれた会長さん、そしてその他たくさんの有志の方々の無償の協力・応援がありました。
この場で多くはお伝えしませんが、土曜日早朝に出発し、午前中に品物をお届け後作業を開始し、3時過ぎには何とか体育館の床半分近くを清掃することができました。(翌日に別働隊が来て残りをやるという算段です。)強行軍ではありましたが、なんとか目的は果たせたのです。
現地に入って思ったこと
参加する前は、果たして公的なところから要請されたわけでもなく、物資が自衛隊やその他公的なルートで入っている中、邪魔になるようなことは無いのか?多少そんなふうにも思っていました。
しかし現実は違いました。現地の人は疲弊しています。生きること、そして自分がやらなくてはならないことで精一杯です。
現地に到着後、最初にお会いした人達の第一印象は大変失礼かと思いますが「疲れているな」でした。そして責任者の方にお会いした時も「大変な苦労をされたんだな」という印象でした。単純に、元気なボランティアの手を必要としていると感じました。そして何とかしなくてはという思いを、私自身も持ちました。
毎日伝えられる惨状を見て、自分も何か力になりたいと思っている人は多いのではないでしょうか?そういった人達の受け皿についての情報を、もっとマスコミは流すべきだと思います。確かにボランティアセンターのサイトもありますが、あまりアクティブにサイトが動いている感じではありません。被害の状況を伝え、被災者の状況を伝えることも大事ですが、今被災している人達の環境を少しでもよくしていくにはボランティアの力は大きいと思います。ある意味押しかけボランティアも必要だと思います。
今、目の前の仕事を精一杯やる
今回参加して、私がもう一つ大切だと感じたことは、被災地の復旧復興の為には、被害が相対的に小さかった、あるいは被害がなかった地が元気でいることです。
県内でも大きな被害は出ましたが、津波で全てのモノが流されたわけではないです。停電もありますが、殆どの人は地震前と変わらない住居で生活をしています。全国のそういう場所がまずは元気でいること。そして1人1人が目の前にある仕事や責任を果たし、精一杯生きていること。これが被災地がこれから復旧、復興していく際にとても大事なことだと思います。今自分の目の前にある仕事。人によりそれぞれだと思いますが、まずはそれを懸命にやる。そしてそれぞれが被災された方々を思う心をもち、できればそれぞれがボランティアや募金などの具体的な行動を取る。それが今、我々ができるもっとも大事なことだと思うのです。
3月30日には、卒業式が行われる予定です。
東日本大震災支援全国ネットワーク
取材日:2011.3.26/TK
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