赤い屋根と中央の時計が目印の伊勢崎駅。両毛線と東武伊勢崎線の高架化にともない改築されることになりました。同駅舎をペーパークラフトで作成し、後世に語り継ぐイベントが28日開催されました。(主催:いせさき街並み研究会)
ちょっと肌寒い陽気の28日。参加者のみなさん(約70人)は伊勢崎駅前に集合。まずは駅前のロータリーで写真撮影。その後、駅周辺を「まち歩き」に出発〜!
彼岸桜の咲く同聚院武家門や旧近藤商店、赤煉瓦塀、大谷石の蔵、旧時報鐘楼など、歴史と建築についての解説を聞きながら散策しました。
さらに、「いせさき明治館」では、伊勢崎市職員の浅見頼好さんが撮影した木造駅舎の写真展も開催され、伊勢崎駅だけでなく、足利駅、旧前橋駅、旧佐野駅、など全国各地の失われつつある木造駅舎の貴重な写真を見ることが出来ました。
「まち歩き」の後、赤石楽舎でペーパークラフト作り開始。
このペーパークラフトは「いせさき街並み研究会」の建築士の皆さんが駅舎を調査し、設計図をもとに作成したオリジナルだそうで、大きさは実物の125分の1。
図面は事務所・待合室部分と増築棟の2つの部分からなり、赤い屋根やクリーム色の壁が実物の駅舎とそっくりに作られています。参加者の皆さんは、親子、お友達同士で型から抜いた模型を丁寧に組み立てていました。
「いせさき街並み研究会」代表の栗原昭矩さんは
「伊勢崎駅舎は、明治22年目開業以来、同市の基幹産業である銘仙等の輸送物資を扱ってきた。市の歴史とともにある貴重な建物といえる。
同研究会では建物を残し、銘仙の博物館やサロン・喫茶などを作ってはと提案してきた。しかし様々な問題で残念ながら取り壊わされることになってしまった。ペーパークラフトを作成し、歴史ある貴重な建物を子供たちに語り伝えること。伊勢崎の街を散策し、良さを知って欲しいと思います。」と語っていました。
取材日:2010年3月28日/アイマップfuru