「第6回市民G▶︎UP展」が開催されました
第6回 市民G▶︎UP展
2024年5月10日(金)~12日(日)
第6回「市民G▶︎UP展」(市民ギャラリーアップ展)が
「メガネのイタガキ文化ホール」伊勢崎文化会館にて開催されました。
「伊勢崎市に市民ギャラリーを求める会」が主催です。
日本画、洋画、彫刻、様々なジャンルと年代の作家さんの作品が、2つの展示室に展示され、
多くの市民が訪れ、美術館賞を楽しみました。
「伊勢崎市に市民ギャラリーを求める会」として発足
「伊勢崎市に市民ギャラリーを求める会」をご存知でしょうか?
市民ギャラリーの要望署名を初めて7年が経つそうです。
群馬県人口3位の伊勢崎市。
高崎、前橋、太田、桐生、館林、富岡、渋川などには美術館がありますが、伊勢崎にはありません。
本年1月12日、市長との面談において「市民ギャラリーの建設を求めて」の要望書を提出し意見交流をしましたが、今現在、市のプロジェクト構想に「市民ギャラリー」は入っていないとのこと。
この会の最終目的地は、伊勢崎市に“美術館”を作るということ。
“市民ギャラリー”は一通過点。一歩一歩、段階的に進めているそうです。
本会の河内世紀一(かわうちせきかず)さんと、代表の小倉進さんからお話をうかがいました。
市内に「芸術」に触れる場所がないことへの危機感
「作家が個展・展示会を開催する際に大切なのは、開催する場所」
とお2人は話します。
河内さんは、前橋市で河内デザイン事務所を長年経営されていた経営者兼デザイナーであり、アーティスト。現在は、現代美術作家としてのご活動が中心で、富岡製糸場・西置繭所でのインスタレーションなど、数々の個展開催経験があります。
小倉さんは、屋外広告デザイン業を長年されている側、現代美術作家としてのご活動もされており、現在、本会の代表をされております。
市の事業であるアートフェスティバル(市民展)等にも積極的に参加されるそうですが、出品者や来場者も他市と比較し「伊勢崎市はいまだにパネルボードでの展示。
“作品を展示する”ということへの知識・理解が乏しい」と感じ、同意見も多くあるそうです。
「芸術に触れ感性を磨く場所がないことが与える、伊勢崎市民への影響」に長年危機感を感じているとのこと。
文化施設がないことが原因で、市内に住んでいながら活動は“他市”が中心となり、作家の活動意欲の低下、美しさを学ぶ、教育、あらゆる面で大きな機会損失となっているのが現状。
作家が出品する際、賞を受賞していることも勿論重要ですが、「場所」が最重要と話します。
文化施設のないことが与える影響。文化活動が“伊勢崎市内”でできるように。
「文化を守れないところに未来はない」
「本物に触れることの大切さ」
を、教育従事者からよく聞きます。
簡単に手元で情報が得られる現代ですが、実際にその場所へ足を運び、自分の身体で感じ経験すること、知るだけでなく考え行動すること、生きる力を身につけることが、今後ますます重要視されていくと思われます。
「伊勢崎市に博物館・美術館がほしい。あるべきではないか?」という声は多数あがっています。
“美”に触れる場所がないということの市民への影響は根深いと、デザインが本業である筆者も強く感じており、作家・デザイナー・漫画家・ミュージシャンなど文化活動をする人たちが市内で活動できないため市外で活動せざるを得ないという状況を引き起こします。
駅前開発が急速に進む中、“伊勢崎市”は何を考え、選び、作り、未来に何を残していくのか?文化をどう守っていくのか?
市民一人一人が積極的に意見を言うこと、主体的な姿勢をとることの大切さを、改めて考えさせられました。
今後のご活動も楽しみにしております。
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