ベイシア創業の地「ベイシアIS伊勢崎店」閉店
ISとの別れを惜しむ人々、最後のお別れに。
10/29(日)、ベイシア創業の地である伊勢崎市中央町の「ベイシアIS伊勢崎店」が34年の歴史に幕を閉じました。
1989年に「いせやIS伊勢崎店」として開業し、10年後の1998年には「ベイシアIS伊勢崎店」に店名を変え営業を継続。
店舗の老朽化などを理由に、今年6月に閉店を発表しました。
この日は多くの人々がISベイシアに最後の別れを告げる為に訪れ、買い物、外の景色が眺められるエレベーターや階段を登り降りを楽しむ3世代のご家族…
各所を写真や動画に収めたり、フードコートで談笑を楽しむ女性たちなど…多くの人で溢れていました。
伊勢崎市民の“初めて”が詰まったIS
初めての迷子、初めてのお買い物、
初めての習い事・・
初めてのプリクラ、初めてのお化粧、
初めてのアルバイト、
初めてのデートの待ち合わせ・・
沢山の“初めて”の思い出が詰まった施設。
昭和から平成初期生まれの世代にとって、
伊勢崎で一番“イケてる”場所は「IS」でした。
周辺の地元住民はもちろん、市内外や県外からも
最後のお別れに訪れる人がたくさんいたそうです。
ISは、「商業施設」でありながら「文化施設」としての役割も持っていたため、正田壌さんなど有名な画家の方々、
わたせせいぞうさんなど漫画家・イラストレーターの方々、ペルー展や、キャシー中島さんのハワイアンキルト展…
その他、数多くの企画展が開催されてきました。
また、地元住民の芸術活動・生涯学習に取り組む場、そして活動の“発表の場”として親しまれてきたため、惜しむ声が多く上がったそうです。
地域に密着したシーズンイベントも沢山行われ、多くの賑わいを生みながら、市民の衣食住を支えてきました。
2Fで開催された「34年間の思い出展」
「思い出展」としてIS伊勢崎店の歴史を写真パネル・動画・メッセージボード展示で紹介。
訪れた人々はじっくり観覧し、時には「これあったよね!」など、思い出を語りあう人たちも…。
2000年以降…伊勢崎各所に新しい店舗も増え、
買い物の利便性も高まり、時代・生活様式も変化していきました。
そんな中でも昭和60年生まれ・伊勢崎まちなかで育った筆者の日常の背景には、
物心付いた時から「いせや」があり「ベイシア」がありました。
まちそとの人々にとっても、「ISに行くのは“楽しみ・ドキドキ”だった」と聞きます。
FM群馬の公開生放送「思いを語る、ベイシアの語ラジ」
午後1時からの55分間、FM群馬の公開生放送も行われ、最後の特別な日にベイシアIS伊勢崎店への思い出を語り合いました。
なんと…2時間前から席を確保する人もいたそうです。
公開放送中、2Fクリスタルコートには目一杯の人で溢れ、3Fのカインズフロアまでいっぱいでした。
閉店30分前から行われた「閉店セレモニー」
メインエントランスにて行われた閉店セレモニー。
この日は風もあり気温も低かったのですが、
ISの最後を見届けるために200人以上の市民がメインエントランス前に集まりました。
【 相木社長 】
「開業以来、多くの人に支えていただき成長したことは忘れない。」
「何とかこの場所でもう一度商売をする道はないか検討している。」
と語り、再開を願う声が飛びました。
【 ISカルチャーセンター・八木さん 】
「情報や文化の発信基地として地域貢献する目的で、北関東最大級のカルチャーセンターとしてオープンして以来、講座数150、会員数1万5千名超えまでに成長することができた。講師の方々、受講して下さった会員の方々のおかげです。」と挨拶した。
【 井上店長 】
「閉店告知以降、今までありがとう、閉店しないで、と沢山の人々に温かいお言葉をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。皆様の愛情とサポートに沢山支えられた。最後の最後までお付き合いいただきありがとうございました。」
と涙を堪えながら感謝を述べました。
フードコートに設置していた「思い出語らい箱」には100通を超えるエピソードが集まり、
長年お勤めなさっているスタッフの方々から
心温まる「ISでの思い出エピソード」の数々を紹介しました。
創業の地で復活を願う地元住民
ー 私たちは感謝を決して忘れない ー
この伊勢崎の地で、
34年間皆様に育てていただいたことも、
いつか必ずどこかで、
笑顔でまた皆様にお会いできることを願って。
本日までありがとうございました。
スタッフ皆様の群読、「34年間心よりありがとう」の横断幕が広がり、鳴り止まない拍手と共に、34年の歴史に幕を閉じました。
・・・
当たり前にあった「IS」
当たり前にあるものは、
当たり前ではないのだと気付かされます。
筆者もこの地に思い入れのある市民の一人。
ベイシアがまたこの地で復活してくださることを、心から願っております。
復活した際は、この地で営業を継続していけるよう、微力ながら積極的に利用させていただこうと決めています。
寂しいという率直な思いと、
感謝の気持ちを込めて…
「ISベイシア!34年間、
沢山の思い出をありがとう…!!!!!」
■取材:2023年10月 阿部
※筆者の人生初めてのアルバイトは、4Fにあったレストランのキッチンでした。
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