経営者の輪Vol.134 「株式会社松原新 松原邦行さん」伊勢崎市曲沢町
Vol.134 株式会社松原新 松原邦行さんの巻
プロフィール
松原 邦行(まつばら くにゆき)さん。昭和42年2月22日生まれ。
桐生市境野町出身、伊勢崎市在住。
今回ご登場いただくのは、日本文化の象徴とも言える「祭り」の関連用品を製造するメーカー「株式会社松原新」の代表取締役である松原邦行さん。昭和20年創業という歴史ある会社の三代目として生を受けながら、跡継ぎという意識がなかったといいます。大好きな旅行中の笑えるハプニングや、伝統の世界に切り込む斬新なデザインの誕生などについて伺いました。
知らないうちに捜索願。 インドでは麻薬密売人に間違われ…
にぎやかな夏の祭りが終わり、豊かな秋を祝う秋の祭りが始まるまでのわずかな間、ホッとした表情を浮かべているのが株式会社松原新の代表取締役・松原邦行さんです。同社は、祭りに欠かせない法被をはじめとする祭礼用品のデザイン~製造までを一貫して手掛けるメーカー。祭りには欠かせない、全国から頼りにされている存在です。
松原さんは、1945年から続く同社の三代目。そのことを周囲から言われた記憶はなく、小さい頃から跡を継ぐという意識はなかったといいます。 大学時代は、アルバイトに精を出しては貯めたお金で2~3ヵ月に渡る長期旅行、このような生活を繰り返していたそうです。当時のお気に入りは沖縄。 「単車の後にテントを積んでキャンプ生活。資金が底をつくとサトウキビ畑でアルバイトをしていました」と、ご本人は自由を満喫しておいででしたが、心配をしていたのはご両親。今のように携帯電話が普及していなかったころです。「連絡がつかない」とご両親は、警察に捜索願を! 結局、松原さんがそのことを知ったのは帰宅してからだったそうです。 インドを旅したときは麻薬密売人に間違えられ、ホテルにいるところをいきなりやってきた警察官にピストルを突き付けられ、スーツケースを開けられるという災難にも遭遇。疑いはすぐに晴れ、何事もなかったかのように警察官は帰っていったそうです。どちらも無事に戻ったからこそ笑って話せる話です。
ひょんなことからスムーズに入社。営業~デザインと忙しい日々
卒業後は、日本一の規模を持つフラワーショップといわれる「日比谷花壇」に入社。「入社を決めたのは、最初に内定が出た会社だったから。早く(就職先を)決めて、長い期間、旅行に行きたかったんです(笑)」と入社の動機を話す松原さんですが、入社後は、数々の研修を経てホテルで結婚式のお花を担当するまでに腕を磨きあげました。
その後、退職し、インド旅行に出かけた松原さん。日本に戻ったとき、㈱松原新・東京支社の人員が少なかったことから、入社を決意しました。「父(当時は社長)は何も言いませんでしたが、内心はホッとしたんじゃないかと思います」と当時を振り返ります。その気持ちが分かるようになったのも、ご自身が社を預かる立場になったからかもしれません。
当時の松原さんは、営業で走り回る傍ら、パソコンを使って自分でデザインもするようになりました。得意とするのは、伝統的なデザインにアレンジを加えたもの。各地で行われる祭りに足を運んだり、デザインの本を参考にしながら次々と生み出す斬新なアイデアは、お客さまから高く評価されました。自分で打ち合わせもデザインもするので、話の進みが早かったそうです。
一貫した生産体制で ハレの日の笑顔をつくる
9年間の東京支所勤めを経て、伊勢崎に戻ってきた松原さん。親子で経営に携わる際、難しいと感じるのも、良かったと思うのも、やはり「親子」という点。「親子だから、包み隠さず気持ちを出して衝突するし、親子だからざっくばらんに話せる」と松原さんは話します。
今の仕事の面白さは、祭りという誰もが楽しみにしているイベントを盛り上げるアイテムを扱っていること。それも、既成の商品を右から左へ流すのではなく、法被などは白生地から買い付け、お客さまの希望に合わせてデザインを作り、型を起こして、染色~縫製まで一貫して手掛けているので、醍醐味を感じます。短納期、ロープライス、豊富なデザインで多くのお客さまに喜ばれています。
これからの抱負は、デザイン力を生かして、今までと違った素材のアイテムを手掛けること。飲食店から開店に必要なグッズ一式をオーダーされ、コースターや暖簾などを作ることも増えてきました。写真のストラップも、その一例。「アイマップの取材が来るというので、作ってみました」と、こんなにも可愛らしいストラップを特別に作ってくださいました。今回、写真のストラップを㈱松原新さんから読者の皆さま(3人)にプレゼントしてくださるそうです! ご希望の方は、アイマップのトップページから「お問い合わせ」をクリックし、メールでご応募ください。タイトルには「㈱松原新製 ストラップ希望」と書いてくださいね! 当選された方にのみ、ご連絡をさせていただきます♪
会社情報
株式会社松原新
◆住所:群馬県伊勢崎市曲沢町345
◆TEL:0270-62-6725
◆営業時間:9:00~18:30(5~8月/~19:30、11~2月/~17:30)
◆定休日:土曜、日曜日
◆設立:1945年
◆業務内容:造法被など祭礼用品製造(デザイン~製造まで一貫体制)
取材日 平成23年9月
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
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