「経営者の輪」、120 回目にお迎えするのは、社団法人 伊勢崎青年会議所に所属する有限会社マルアイ電機の小暮武雄さんです。
小暮 武雄(こぐれ たけお)さん。昭和50年11月12日生まれ。 伊勢崎市出身、伊勢崎市在住。 前回、ご登場の井田さんからうかがっていた小暮さん情報は「小暮さんといえばカブトムシ、カブトムシといえば小暮さんですから」。前々回の石原さん、前回の井田さんは、ワンちゃんオーナーでしたが、今回はカブトムシ・オーナーかぁ♪ どのくらいいるのかな? もしかして壁一面飼育ケースびっしりとか!? とあれこれ想像しながら訪れると…。
小暮さんといえばカブトムシ、なんですよね」と不躾な質問に「あ、それは」と少し照れたような表情で答える小暮さん。JC設営のいせさき祭りおまつり広場でカブトムシを配ったのが5年前、「そのときの担当者だった印象が強いせいかな」と話します。担当者は、小暮さんを含めて3人。いせさき祭りに来た子供たちに、自分たちでつかまえたカブトムシをプレゼントしよう、と情報を頼りにカブトムシ採集を始めました。初めてカブトムシをつかまえたときは3人とも大喜び! ところがそのとき、初めて3人ともムシが苦手なことが分かり「誰が触るんだ」と大騒ぎになったといいます。それでも「子供たちを喜ばせたい。業者から買ったのではなく、会員がつかまえたカブトムシをプレゼントしたい」と再び心をひとつにして採集に乗り出しました。「お祭り前の10日間は、夜中に車を走らせて随分遠くの山まで行きました」と小暮さん。そんな小暮さんたちに心を動かされた仲間が手を貸してくれ、当日までにはなんと600匹ものカブトムシが集められました。「カブトムシを手にした子供たちの笑顔を見て心から良かったと思った」と話す小暮さん。誰かに喜んでほしい、そのための努力は惜しまない。それは、仕事を続ける上でも小暮さんのポリシーです。
小暮さんが代表取締役を務める「有限会社マルアイ電機」は、お父さまである忠男さんが昭和41年に設立した会社。職人さんとふれあうのも施工現場を見るのも大好きだった、という小暮さんは子供のころ、お父さまの運転する車に乗ってあちこちの現場について行きました。「自分の好きな道を進め」と言うご両親でしたが、小暮さんの心は小さい頃から決まっていたのです。誰に言われるでもなく、前橋工業高校の電気科に進学。卒業と同時に昼はマルアイ電機の社員、夜は東京にある短期大学の電気工学科に通う大学生と2足のわらじを履く生活が始まりました。 その後も、職業訓練校の設備科、前橋工科大学の情報工学科と夜間の勉強を続けた小暮さん。そのわけを「家族と仕事をするとどうしても甘える部分が出てきてしまう。そんな自分を自ら戒めるためでもあった」と話します。そして、いつでも自分の名前で看板を掲げることができるように、と高校時代からさまざまな資格にチャレンジ。第一種電気工事士、給水装置工事主任技術者など15種類もの資格を取得しました。
いつかはお父さまの跡を、幼いころからそう思い続けた小暮さん。その日は、突然にやってきました。街にジングルベルが流れ、クリスマスムード一色に包まれた平成15年のクリスマスイブ。小暮さんが出かけようとしたとき、お父さまが体調不良を訴えます。救急車で病院に運ばれたお父さまが、元気な姿で戻ることはありませんでした。享年59歳。 年明け早々、小暮さんは27歳の若さで代表取締役に就任しました。今までと違って「聞ける人のいない」辛さを味わいながらも「周りの人には本当に助けてもらいました。有難かった」と当時を振り返ります。親子で会社経営をするメリットを「身近な分、技術や知識などを短時間で習得できる点」、デメリットを「どこかに甘えが生じて意見をしてしまうこと」と言いつつ「良いものを作りあげるために、意見し合うことも大切だった」と話します。 お父さまが築き上げた会社を、より多くの人に喜んでもらえる存在にしたい、常に新しいことにチャレンジしてお客さまの笑顔を見たい、と語ります。「自分が向上できれば、良いものをお客さまにもフィードバックできる」とセミナーなどに積極的に参加する一方、現場を知らなければ技術者の気持ちも分からないし、良い提案もできない、と現場に立ち続けます。 忙しい毎日を送る小暮さんの趣味は車。サーキット専用の愛車で各地のサーキット場を走りに行き「その後は仲間と車談義。最近は年3〜4回しか行けないんですけどね」と言いながら、デスクに置かれたフィギュアを愛おしそうに眺めていました。
有限会社マルアイ電機 ◆住所:群馬県伊勢崎市宮子町1184 取材日 平成22年7月
◆TEL:0270-25-7078
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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