「経営者の輪」、113回目にお迎えするのは、社団法人 伊勢崎青年会議所に所属する有限会社佐波給食センターの佐々木直人さんです。
佐々木 直人(ささき なおと)さん。昭和47年9月27日生まれ。 旧境町出身、伊勢崎市在住。 前回、ご登場いただいた上武緑化?の加藤学さんが「まじめな好青年」と紹介してくださったのが、有限会社佐波給食センターの佐々木直人さん。今とはまったく違う将来を目指していた佐々木さんが現職に就くまでや、仕事のやりがい、家族で会社を経営することなどについてお話いただきました。
有限会社佐波給食センターは、佐々木さんのご両親が始めたお弁当の総合商社。佐々木さんが小学生のころ、夏休みなど長期の休暇にはお弁当のおかずを詰める手伝いをしていた記憶があるそうです。 中学、高校と進むにつれ、食品業界への意識は薄れますが、逆に存在が大きくなっていったのはレーサーへの夢。「やりたいことを納得ゆくまで」というご両親の理解もあって、平日はアルバイトを重ねてレースに臨むという日々が続きました。 「それでも振り返ってみるとアルバイト先は飲食店。自分でも気づかぬうちに惹かれるものがあったんですね」と話す佐々木さんは、時折、ご両親が経営する佐波給食センターでも働くようになりました。 レーサーへの思いを断ち切ったのは、20代半ばにさしかかろうとしたとき。「周りの人は10代が圧倒的に多く、目に見えない違いのようなものを感じ始めて『あぁ、やめよう』と。その後、自然にこの会社で働くようになっていました」と振り返ります。
小さいころから馴染みがあった会社で、こなれたはずの勤務。しかし、いざ「一生の仕事」として始めてしてみるとなかなか辛いものがありました。そのひとつが、早起きです。 企業へのお弁当の製造販売や社員食堂の委託を手掛ける同社。「手づくりで」「その日に作ったものを」をモットーに掲げ日夜努力を重ねている同社は、朝早くから人出が必要です。太陽が昇るのが早い夏だけならまだしも、凍てつくような寒い朝早くからの業務は想像するよりずっと大変に違いありません。 それでも励みになるのは「お昼ごはんが楽しみだよ」というお客さまの声。もっとおいしく、もっと喜ばれるものを、と同社では新潟産のお米を使用。「甘みが違う」と好評です。また、地元野菜も積極的に取り入れ地産地消にも努めています。さらに、安定剤などの保存添加物の使用を控え、当日調理と手づくりにこだわっています。お客さまから尋ねられれば、食材の安全証明も取り寄せるなど、体制は万全です。 また、専任の栄養士さんが、カロリー計算をし、月に1〜2回の新メニューを作りだしているのも同社の強み。人気メニューの登場はお客さまにとっても社員にとってもワクワクします。 お父さま、きょうだいと一緒に家族で会社経営に携わる佐々木さん。「家族ゆえの大変さもあるのでは?」と水を向けると「幸いにもウチの場合は、メリットの方が大きいですね」と話します。その理由を「役割分担がはっきりしていること」と佐々木さん。社長であるお父さまは会社の舵取り、経理担当のごきょうだいは社内の取りまとめ、そして佐々木さんは現場での実務及び社員と経営陣とのパイプ役。「それぞれに任せているのが良いのだと思います」と分析します。「任せる」の根底には、お互いを尊重する心と、強い信頼関係が流れています。
「子どものころ、伊勢崎は憧れのまちだった」という佐々木さん。賑やかな伊勢崎のまちに家族で買い物に出かけるときの華やいだ気持ちは、今も記憶に残っています。 配達などで車を頻繁に利用するようになって「事故が起きないまちであるように」と切望。プライベートでお子さんを持つお父さんという立場では「犯罪のないまちであるように」ということを強く望みます。かつての憧れのまち、伊勢崎だからこそ、いつでもいつまでも安心と安全が約束されたまちであってほしい、と佐々木さんは望むのだと話してくれました。
有限会社佐波給食センター ◆住所:群馬県伊勢崎市境上渕名1008 取材日 平成21年12月
◆TEL:0270−76-0654
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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