経営者の輪Vol.112 「上武緑化株式会社 加藤学さん」伊勢崎市連取町
Vol.112 上武緑化株式会社 加藤学さんの巻
プロフィール
加藤 学(かとう まなぶ)さん。昭和46年4月27日生まれ。
伊勢崎市連取町出身、伊勢崎市在住。
2年前、上武緑化㈱の代表取締役に就任した加藤学さん。入社当時にピュアな気持ちでのぞんだ営業、同社が得意とする植栽とエクステリアのコラボレーションなどについて伺いました。
5年間は実家に戻らない、と覚悟を決めた修業時代。
お父さまが造園業を始めたのは、学さんが6歳のころ。当時は時折、一般向けのイベントを開いており、まだ小さかった学さんもイベント会場でマイクを持ってアナウンスの手伝いをしていたそうです。その後、一旦鎮まった造園業への熱が再び炎を燃やし始めたのは、高校生のころ。お兄さまが造園とは違った道に進むことになり「それなら自分が」と、大学の造園学科に入学を果たしました。
学生時代は親元を離れて一人暮らし。アルバイトを通して「外食産業も面白そう」と思った時期もあったと言いますが、就職先を決めるときにはキチッと焦点は定まりました。
卒業後は、すぐに実家に戻らず他県の造園会社で5年間の修業生活。1年目は、現場での実働体験、その後は、土木監督を務めました。このときは、ひとつひとつの仕事のスパンが長いうえ、毎年1~3月の忙しい時期はほとんど休みもなし。肉体的にもギリギリの修業時代だったそうです。
「社会に出て5年間はしっかり修業を積もうと思った」と加藤さん。大学の卒業アルバムにもそう書いた、とか。自分で決めた5年が過ぎ、ひと通りの経験もできたと判断して伊勢崎に戻ることになりました。
ピュアな気持ちでのぞんだ営業職。
上武緑化(株)に入社をした加藤さんに「週に1日の営業日」をプレゼントしてくれたのは、社長であるお父さまでした。それまで営業の経験は一切なし。いろいろなところにアポなしでいきましたが、次第に「自分の気持ち」に正直に動き始めます。「ここの家のエクステリアづくりをしたい」と思うところにだけ案内状を渡す、というやり方です。初めはさほど乗り気でないお客さまも真剣に打ち合わせを重ねていくと、だんだん夢中に。お客さまと加藤さんが一体となってひとつのものを作り上げる充実した過程、そして完成したときに見られるお客さまの喜ぶ顔に大きな喜びを覚えました。またそこから紹介で輪が広がっていった、と話します。
先日も、心温まるこんなエピソードがありました。ご依頼主は、ご主人を亡くされた奥様。手をかけてくれるご主人を失った庭は、残念なことに荒れていました。その庭の手入れを頼まれたのが同社。仕事を終え、後日、訪ねたとき奥様がこんな風に話したそうです。「キレイになった庭を眺めていたら、泣いちゃったの」と。「その言葉を聞いて、あぁ、この仕事をしていて良かった、と改めて思いました」加藤さんは、目を潤ませながら話します。
「あのときのピュアな気持ちを大切にした営業をまたやりたいと最近思うんです」と加藤さん。会社では「全員営業」をスローガンに掲げ、営業戦略会議も新たに開くことにしたそうです。それは、単純に受注を増やす、というに限らず「人に喜んでいただく」という人としての喜びやそれで得る充実感を社員ひとり一人に味わってほしいからかもしれません。
強みは植栽と外構のコラボ。潤いのある街づくりにも貢献。
同社の強みは、植栽と外構のコラボレーション。緑を効果的に使いながら門、塀、カーポートなどを変えたいとか、ウッドデッキを作りたいという希望にも見事に応えてくれます。これは、学さんが入社してから取り組み始めた分野です。植栽とエクステリアの調和、地域の景観や環境まで幅広く考慮に入れた機能性とデザイン性を考え、提案。お客さまの要望を丁寧に汲み取り、実現させていきたいと話します。
「庭にするスペースがないけど、緑を使って洒落た演出をしたい」というケースもお任せ。「えっ?」と驚くようなアイデアでそれはもう素敵な庭を作ってくれます。
そんな加藤さんも仕事を離れると、よき家庭人。休日は、街歩きが好きな奥様のために、お子さんを連れて自由が丘や軽井沢まで出かけるそうです。そこでもやはり気になるのは、街並みやエクステリア。「仕事に生かしたいな、と思える例がいっぱいあって勉強になります」と、趣味と実益を兼ねた休日を送っています。
伊勢崎でうれしいと思うのは、公園や街路樹がキレイに整っていること。「緑を手掛ける者として、緑が大切にされ、人が安らぐシーンに溶け込んでいるのを見るのはなんともうれしい」と話します。逆に残念なのは、場所によってはキレイに手入れされた藤棚の下にベンチが用意されていても、なかなか利用されていないところがある点。「これからの環境問題にも役立つ潤いある町づくりのために貢献できれば」と語る若き経営者です。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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