経営者の輪Vol.111 「マルシゲ造園 田端真さん」伊勢崎市境島村
Vol.111 マルシゲ造園 田端真さんの巻
プロフィール
田端 真(たばた まこと)さん。昭和50年7月11日生まれ。
旧境町出身、伊勢崎市在住。
前回ご登場いただいた株式会社赤松園の沢田佳和さんからご紹介いただいたのは、同業者であるマルシゲ造園の田端真さん。1級造園施工管理技士の試験前は、朝早く起き、夜はお酒を控えて課題に取り組んだという頑張り屋さんです。経済学科ご出身の田端さんが「一生の職業に」と飛び込んだ造園業の魅力について伺いました。
不動産の営業を経て造園の世界へ。
旧境町で生まれ育った田端さんが、群馬を離れたきっかけは進学。東京の大学で経済学を学んだ後も、都内に留まり不動産業界の営業職についたそうです。名簿を片手に片っ端から電話をかける毎日。40人いた同期は1年後にはたった10人になってしまいました。その10人の中で頑張っていた田端さんも「自分の未熟さと社会の厳しさを痛感して」帰郷。就職して1年半後のことでした。
何か良い話しがあれば…、と思いながら始めたのは、お父さまが創業したマルシゲ造園の手伝い。実は、このマルシゲ造園は銀行員であったお父さまが脱サラして平成5年に始めた会社。田端さんが学生時代に創業したので、お父さまの働く姿を見たという経験はありません。まったく未知の世界。「造園業の印象など語る以前の問題。『造園業は…』と考えたこともありませんでした」と苦笑します。
固定観念を抱くことなく、お父さまの手伝いを始めた田端さん。それが逆に功を奏したのか、はたまた「血」の問題なのかわかりませんが、少しずつ手入れの仕方を教えてもらっているうちに面白さを感じるようになっていきました。「庭がキレイになって、『ありがとう』と喜んでいただける。気持ちの良い仕事だなと思うようになりました」と当時を振り返ってこう話します。
この世界で生きていこうと決めた田端さんは、市内にある別の会社で修業を積み、3年半後に再びマルシゲ造園に戻ってきました。
造園は、答えのない空間プロデュース。
現在の仕事は、一般住宅の庭木剪定、造園施工、図面作成、造園の提案など。ほかにも公共施設の緑化管理や造園施工など「緑にかかわることは何でも」と頼もしい存在です。
田端さんが入社して変わったのはCADの導入。これにより、植栽のイメージをお客さまに分かりやすく提案できるようになりました。造園の仕事を始めて10年。楽しいのは「お客さまとの距離を縮められたときや、結果として仕事に結びついたとき」。休憩時間にお茶をいただきながら、ポロリと出る緑とは直接関係のない話しから、お客さまの好みやお客さま自身も気づいていない本当の希望などを見出し、仕事に生かしていくことも少なくありません。また、田端さんの人柄と仕事ぶりにひかれた客さまの紹介で、新たに輪が広がることも。 「とてもうれしくやりがいにつながる」と口元をほころばせます。
もうひとつの大きなやりがいは「造園の持つ奥深さ」です。限られた空間をプロデュースする。そこには、正解がないかわりに不正解もありません。自分自身が成長することで、表現できるものも変わってくる。答えも終わりもない永遠が、造園業の魅力なのかもしれません。
緑を愛する心が明るい未来をつくる。
「ものの見方もずいぶん変わりました」という田端さん。いきなり造園業界に飛び込んだ田端さんにとって、道路脇の街路樹も二人のお子さんと一緒に行く公園もすべて学びの場。「どうしてこの木を選んだんだろう?」「どうしてこういう設計にしたんだろう?」ついそんな風に見るようになった、と話します。
「木の手入れの仕方も気になります」と職人魂を感じる発言も。今では「街路樹でも庭木でも実際に手を入れると、前にその植物に携わった人の技量が分かるようになりました」という田端さん。このことに気付いてからは常に「次の人が手入れしやすいように」という点にも注意して仕事を進めるようになったと話します。
緑を大切にする心を多くの人が持ってくれれば明るい未来があると信じている」と力強く話してくれました。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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