経営者の輪Vol.108 「株式会社ゲートサイン 齋藤淳司さん」伊勢崎市西野町
Vol.108 株式会社 ゲートサイン 齋藤淳司さんの巻
プロフィール
齋藤 淳司(さいとう じゅんじ)さん 昭和52年5月22日生まれ。
旧赤堀町出身、伊勢崎市在住 。
前回ご登場いただいたセンヨシ ロジスティクス株式会社の千吉良薫さんから「骨のあるおもしろいオトコ」とご紹介を受けたのが、今回ご紹介する株式会社 ゲートサインの齋藤淳司さん。アポイントを取る際、場所を尋ねるとキチッとした丁寧な地図をファックスで送ってくださった律儀な方です。「骨のあるオトコ」という言葉から、豪快なイメージを抱いていたのですが、もしかしたらとても几帳面で約束の時間に30秒遅れても大目玉を食らってしまうのでは!? と恐れをなしたわけではありませんが、約束の時間より40分も前に着いてしまったのでした。さぁ、どんな楽しいお話が聞けるのでしょうか?
出迎えてくれたかわいい「受付嬢」
地図どおり、カリビアンビーチ裏の道を進むと木で作られたナチュラル・テイストの看板を発見。ここが、齋藤さんが経営する株式会社ゲートサインです。社屋前に植えられたオリーブの木が、オシャレな雰囲気。ドアを開けると、真っ先に迎えてくれたのは子猫の「まねき」ちゃんです。そのまねきちゃんの後に続くように「男所帯なもんで殺風景ですみません」と真赤なツナギに身を包んだ齋藤さんがあらわれました。
「男所帯」という同社で、新入社員(?)で看板猫のまねきちゃんは可愛さが売りの受付嬢。スタッフが「家で生まれた」とまねきちゃんを連れてきたのがきっかけで、入社(?)しました。「ご飯だってコレですよ」と齋藤さんが教えてくれたのはこだわりのフード名。「家には犬と熱帯魚。趣味=動物と魚の世話、ですよ」と楽しそうに笑います。
思い立ったら即行動。タウンページ片手に就職活動。
齋藤さんのご実家は、美容院。その影響もあってからか「芸術」に対する意識が高く、高校卒業後は美大を目指して浪人生活を送っていました。大学受験を控えながらも、芽生えていたのは「独立できる商売につきたい」という将来の夢。「昔から映画が大好きで。本当は映画を撮りたいって思っていたんです」と齋藤さん。そんな齋藤さんを悩ませたのは、本格的に映画を撮るには中央(東京など)へ出た方が良い、でも自分は大好きな群馬を離れたくない、という葛藤でした。
そんなことを考えながら街を歩いていて、ふと目に入ったのが「看板」。これなら群馬にいても仕事ができるし、将来独立も夢ではない、好きな「芸術」にも関係する仕事、とピンときたと言います。齋藤さんのすごいところはこの後。思い立ったら、すぐ行動、とタウンページ片手に求人はあるかどうか、看板屋さんに電話をかけます。運よく1軒目で話が聞けることになり、すぐさま就職という運びになりました。
10年間の修業を経て独立へ
看板制作の手順は、簡単にいえば<打ち合わせ→提案→デザイン→制作→納品・施工>。しかし、改めて「看板」を見るとデザインも配色もさまざま。形も高さも実に多様です。10年間、看板制作会社でしっかりと「技」を身につけた齋藤さんは、平成19年に独立を果たしました。
良い看板について齋藤さんは「人の目を引き、記憶に残るもの」と話します。いくら凝ったデザインだとしても、掲げる高さや場所が違えばその役割を果たすことはできないし、お店の雰囲気と違っていれば、イメージダウンにもなりかねません。伝えたいことをクドクドと謳えば、見る人には伝わらないし、配色を誤れば悪い意味で目立つものになってしまいます。そう考えると、看板、とひと言で言っても「良いもの」をつくるのはとても難しいのです。
「自分は恵まれているって思いますよ」。起業以来、仕事のない苦労を感じたことがないという齋藤さんは話します。それでも設立当初、日経新聞に目を通し、主だった企業に一日14~5軒の飛び込み営業をしながらも成果が出なかったときは「こんなもんかな、と思った時期はあったかな」と振り返ります。しかし、その成果は今になって表れ始めているのだそうです。
イマジネーションを掻き立てる「映画」。
同社の強みは、打ち合わせからデザイン~設計~製作~施工まで一貫して手掛けていること。看板を立てる場所の写真を撮り、設置する高さまできちんと計算して製作予定の看板を合成した目に見える形で提案するので「出来上がったときの違和感がない」と好評です。
また、お客さまの希望を丁寧に聞き、イマジネーションを膨らませながら納得のゆくものを作っていることも大きな特徴。ここで生きてくるのが「大好き」と話す映画です。「○○風に」「○○のあんな感じに」と心に刻み込まれた映画のシーンが制作意欲を掻き立てます。
608坪という広大な敷地を持つ株式会社ゲートサイン。看板の制作をするスペースなども入れるとどうしても広さが必要になってくる、という齋藤さん。それでも「余計な費用はかけられない」と、社屋のクロスは自分で貼り、打ち合わせ用のテーブルも自分で作ったと言います。さらに、裏手には自分で掘ったという井戸も!
「水道を引くのに想像以上のお金がかかるというんで、引くのやめちゃったんです。じゃ、井戸を掘ろうって」と、なんとも楽しくたくましい発想。そして、ここでも抜群の行動力が発揮されています。
「展望? そんな大それたこと…。ただただコツコツやっていくだけですよ」と照れくさそうに、けれども力強く話してくれました。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
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