経営者の輪Vol.106 「有限会社齋藤組 齋藤貴章さん」伊勢崎市間野谷町
Vol.106 有限会社齋藤組 齋藤貴章さんの巻
プロフィール
齋藤 貴章(さいとう たかあき)さん 昭和51年5月16日。
旧赤堀町出身、伊勢崎市在住。国道50号線の鹿島信号付近、前回ご紹介したダンス用品を扱う「フレンド」のお隣にあるモダンな建物が有限会社齋藤組。今回ご紹介する齋藤貴章さんが代表取締役を務める会社です。
平成9年創業、仲間と家族に支えられて独り立ちしたという齋藤さんに、組織の魅力やこれからの抱負などをうかがいました。
鳶(とび)職人のカッコ良さに憧れて
有限会社齋藤組の社屋は、シルバーの外壁にノーブルブルーをポイントに用いた洗練された印象。ドアをあけると開放感たっぷりの吹き抜けが広がります。
不動産業を営むお父さまの影響で、高校卒業後はお父さまの会社で働きながら宅建取得を目指して専門学校に通っていたという齋藤さん。しかし、ときが経つにつれ、勉強への意欲は下降気味。逆に急上昇したのが仕事を通じて知った「鳶職」への憧れでした。鳶職とは、建設現場で高い所の作業を専門とする職人さんのこと。それよりも、一般的には結婚式や地鎮祭などのときに「木遣り」を歌う人たち、とかお正月の梯子乗りや纏舞い(まといまい)など伝統芸能の担い手、と言った方がわかりがよいかもしれません。
「はじめは鳶と大工の違いもわかりませんでしたからね」と苦笑する齋藤さん。ちなみに、大工とは主として木造建造物の建築・修理を行う職人さんを言いますが、齋藤さんは現場に通ううち、高い所を華麗に動き回る「現場の華」である鳶のカッコ良さにすっかり魅せられ、自分の進路を変更するまでになりました。
奥さんと仲間は最高のプロデューサー!?
鳶職の親方のところで修業を始めた齋藤さん。何年かして周りに目をやると、独立する仲間の姿がちらほらと目に入ります。
「自分は自分、ひとはひと、と言い聞かせても、まわりに負けたくないという焦りとどこか置いてきぼりをくったような寂しさがあった」と振り返る齋藤さん。その一方で芽生えていたのが「やってみたい」という意欲です。それを一番察していたのは、最も近くにいた奥様。ことあるたびに「やりたいことをやった方が良いんじゃない?」と問いかけつつ、齋藤さん曰く「尻をはたいて、最後にドンと押してくれた」とか。そして、もうひとつ、大きかったのは「ついていく」と言ってくれた仲間の存在です。双方に後押しされて、創業が実現しました。奥様も仲間も、齋藤さんが力を発揮できる道へと導いた名プロデューサー。齋藤さんも「家族と仲間なしに今の自分はない」と言い切ります。
ベテラン親方から学んだこと
若干21歳で創業した齋藤さん。やっている仕事自体は変わりませんが、世間からの目はかなり変わったようです。組織を築いたことで信頼感が増し、それに伴って仕事量も増え始めました。
思い出深いのは、八ツ場ダムのめがね橋建設に携わったこと。齋藤さん以外にもたくさんの鳶職人が集まっての大仕事です。まとめていたのは、ベイブリッジなども手掛けたベテランの親方。
「毎朝5時に家を出て帰宅は夜9時。それが半年間続きました。仕事も地上60mととんでもなく高いところできつかったけれど、一番印象に残っているのは親方の存在ですね」と齋藤さん。大雨が降って橋げたが流されてしまったときの冷静な判断と対処の仕方。百戦錬磨の親方の仕事ぶりは、おおいに勉強になったといいます。また厳しさも相当だったとか。しかし、それは仕事のときだけ。休憩時間になると人が変わったように、本当にやさしく人間味あふれる「地の姿」を見せてくれました。そのギャップから感じた溢れるほどの男気にもあこがれを抱いた、と話します。
チームワークの良さが自慢
現在、10人の社員を抱える有限会社齋藤組。平均年齢26歳という若くて元気な集団です。特徴は、抜群のチームワーク力。チームをまとめる齋藤さんが心がけているのは、社員を信じて「任せる」こと。
「できたことは身になって自信につながる。なにしろ経験にまさるものはないですから」と齋藤さんは話します。
そんな齋藤さんの気分転換は、毎日のジョギングです。「短いときで3キロ、長ければ7キロ走るうち、ウエイトコントロールもできるようになり、体の調子もよくなりました」とニッコリ。ときには、10歳と6歳のお嬢さんもお伴してくれるそうです。「伊勢崎大好き!」と言い切る齋藤さん。「大好きな伊勢崎と一緒に元気よく走り続けていきたいですね」と抱負を語ってくれました。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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