経営者の輪Vol.87 「有限会社かきあげ 書上哲也さん」伊勢崎市昭和町
Vol.87 有限会社かきあげ 書上哲也さんの巻
プロフィール
書上 哲也（かきあげ てつや）さん。昭和49年6月3日 伊勢崎市生まれ。
伊勢崎市立南小学校、市立第一中学校、桐生高等学校、法政大学経営学部経営学科卒業。書上さんは、伊勢崎市内で梱包資材や季節商品を取り扱う「かきあげ」の店長さん。大学卒業後、お父さまが経営する「（有）かきあげ」にすぐには入らず、スーパーに就職。7年間勤めて、店長代理にまで上り詰めました。その中で学んだこと、今のお仕事との違いなどを伺いました。
会社員時代に培った「書上流人材管理術」
「母に言わせると、神経質な子どもだったみたいですね」と、自分の子ども時代をまるで他人事のように淡々と話す書上さん。おじいさまは刺繍工場、お父さまは梱包資材店を営む自営業一家（？）に生まれました。跡を継ぐよう言われたことはなかったと言いますが、無意識のうちに意識は跡継ぎへ。大学も「意識しなかった」と言うものの、しっかりと経営学を専攻していました。
卒業後、大手のやり方をみてみたい、とスーパーへ就職します。入社時、社長から「独立するつもりでやれ」と言われたことで、会社員でありながら気持ちは「経営者」。あらゆることに関わっていくうち、7年後は店長代理にまでなっていました。その中で最も大変に感じたのは「人の管理」。なかなか思い通りにいかず「人を使うのは本当に難しい」と感じた書上さんが編み出した書上流人材管理術。それは「楽しく仕事をしてもらう」「自発的に業務に取り組んでもらう」ことを心がけた各人に合った指導。人が伸びれば組織も伸びる醍醐味を味わいました。
会社員として勤務した7年間。「販売、管理、仕入れなど、大手のやり方、商売の基本を学ばせてもらい、貴重な体験ができた」と振り返ります。
外から見ていたのと実際の違いにビックリ
取扱商品2万点。さまざまな宝が眠る宝島のようです。季節商品も豊富。忘年会、新年会シーズンに大活躍しそうなグッズも並びます。
いよいよ、お父さまの経営する「かきあげ」に入社。一番はじめに感じたのは「思った以上に難しい！」。今まで外から見ていたのと、実際に入ったのでは全然違うとビックリしたそうです。入社後およそ1年ほどは、太田にある物流センターでピッキング作業。まず、取り扱い商品の数の多さに面食らってしまったとか。在庫は、持たないのに越したことはないのですが、専門店ゆえ「ほしい」となると、大量に必要となるお客さまも多いことから、ある程度の確保は必要。しかも、発注してすぐに手に入る商品ばかりではない…。仕入れの難しさをイヤというほど感じました。
入社2年目となる去年は、新たに昭和町店をオープン。1店舗目の田中島店より約２倍の広さを持つ店舗には、今まで店頭に並べられなかった商品もたくさん並んでいます。その数、およそ2万点！ その商品をいかに見やすく、分かりやすく陳列するか、随分頭を悩ませました。棚のサイズ、位置、高さは設計士の人と相談を重ねて設置し、今では業者の方だけでなく、一般の方もたくさん訪れるように。「悩んだ甲斐があった」書上さんから笑顔がこぼれました。
一番のやりがいは「お客さまが繰り返しご利用くださること」と書上さん。「ここでしかない」「いろいろなものがあるから、来ると楽しくて何時間でもいたくなる」「何か新しいものはないかな？ という期待に応えてくれる店」など、喜びの声を聞く度、うれしい気持ちになると言います。
今後は、ネットショップも充実させたい、と希望を話してくれました。
個人店のガンバリでまちに活気を！
「私が小さいころから見ると、伊勢崎は随分大きくなりました」と書上さん。大型店が増え、市内の中心地以外にもにぎわう場所がどんどん増えている伊勢崎の様子を、少し寂しい気持ちで見ているようです。
大型店の便利さを決して否定するつもりはないけれど、そればかりでは「まち」としての特徴を出すのはなかなか難しいのでは？ とも考えます。特徴ある、魅力あるまちをつくる…。
「それには個人店のガンバリが欠かせなませんね」そう言ってニッコリ微笑みました。
店舗情報
「かきあげ」昭和町店。駐車場もたっぷり、入りやすさも魅力です。
有限会社 かきあげ
◆住所：群馬県伊勢崎市昭和町1897-2
◆TEL：0270-30-1166
◆営業時間：9：00～19：00（祝日 10：00～18：00）
◆定休日：日曜日
取材日 平成19年10月
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ！
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人！今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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