今回ご紹介するのは、伊勢崎市三室町の「(株)YSK」東工場の吉田勝昭さん。前回ご登場いただいた柳澤さんとは、小中学校の同級生。今では、伊勢崎商工会議所青年部のお仲間で、伊勢崎の産業発展のために欠かせない頼もしい経営者でもあります。
吉田 勝昭(まさあき)さん。昭和41年2月23日。 伊勢崎市生まれ。 伊勢崎市立殖蓮小学校、市立殖蓮中学校、群馬県立佐波農業(現・興陽)高等学校を卒業。 吉田さんは、ダイカスト仕上げやプレス金型などを行う『(株)YSK』さんの専務取締役。穏和な外見からは想像できませんが、ご本人曰く「以前は社内で怒鳴り声をあげない日はなかった」そうです。それが あることをきっかけに180度転換。吉田さんを変えたきっかけとは? そして、独自の人生哲学とは?
「道、分かった?」とわざわざ社屋を出て迎えてくれた吉田さん。そのにこやかな笑顔は、誰をもホッとさせる魅力があります。そんな吉田さんも、前回の柳澤さん同様、大人しい子どもだったとか。学校の図書館にある本は、ほとんど全部読んでしまったほどの本好き。本を読みながら下校していて電信柱にぶつかった、という漫画のようなエピソードもお持ちです。そのころの夢は、当然「本屋さん」。経営者に目が向き始め、性格も外向的になったのは、高校生の頃のアルバイトがきっかけでした。
アルバイト先は、とあるラーメン屋さん。「味が良くて評判で、お客さんが途切れないので私も休まず働きました」と当時を振り返ります。そのとき目にした厚い札束。自分のビジネスがダイレクトに返ってくる経営者の醍醐味を垣間見たとき「いつかは自分で何かを」という気持ちがムクムクと湧いてきました。 高校卒業後、大手アルミニウム企業を経て「(有)サイトウ製作所」に入社。今は、従業員60人以上、2カ所に工場を構える同社ですが、吉田さんが入社したときは工場はひとつ、従業員も10人未満だったそうです。20年経たずしてここまで成長を遂げた理由を吉田さんは「社長の先見。それと、従業員さんと共にお客様の希望にしっかりと耳を傾け行動に移してきたことだと思います」と語ります。
成長を続ける同社ですが、ピンチと思える時期もありました。成長の勢いに人がついていけなくなってしまったのです。他社に先駆けて機械化を進めましたが、それを動かすのは人。また、細かな部分は手作業のため、優れた人材の確保が必須です。ところが、ある時期、人材不足に。計画と実務のギャップから、吉田さんは大声で怒鳴る日々が続きました。 ささくれだった吉田さんの心を穏やかなものに変えたのは、連日に及ぶ深夜作業に黙ってついてきてくれた従業員さん。「有り難い、心からそう思いました。このとき、人の気持ちを大事にすることが何よりも大事だということに気づいたのです」。このことが吉田さんを変え「人がすべて」という哲学を生み出しました。 今後は「体力の続く限り、今いる従業員さんと一緒にやっていきたい。従業員さんとそのご家族が安心していられる職場にしていきたい」と夢を語ってくださいました。
「イッサキね、無理して変えるのは…」と吉田さん。空っ風が吹き荒れるイッサキ、赤城山が一等キレイに見えるイッサキ。緑に包まれたイッサキ、昔からの文化が受け継がれているイッサキ。「良いところがいっぱいあるよね」そう言い切る吉田さん。お仕事も従業員さんもイッサキも心から愛しているようです♪
株式会社 YSK ◆住所:群馬県伊勢崎市三室町4024-1 取材日 平成19年5月
◆TEL:0270-63-6010
◆営業時間:7:30〜21:00
◆定休日:日曜日
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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