経営者の輪Vol.363 株式会社梅田製作所 認定栄養ケア・ステーションの責任者 濱田有希さん

経営者の輪Vol.363 株式会社梅田製作所 認定栄養ケア・ステーションの責任者 濱田有希さん

今回、お話を伺うのは、株式会社梅田製作所で認定栄養ケア・ステーションの責任者を務める濱田有希さん。明治40年から続く梅田屋のご長女。認定栄養ケア・ステーションを運営している濱田さんに、興味を持った栄養やスポーツのこと、現在のお仕事についてお尋ねしました。

プロフィール

濱田 有希(はまだ ゆき)さん

伊勢崎市出身

伊勢崎市在住

好きなスポーツとお料理作りで拓けた進路

濱田有希さんは、以前、ご登場いただいた株式会社梅田製作所の代表取締役、梅田剛志さんのご長女。このところ、親子でご紹介させていただく機会が増え、感慨無量です!

 

ということで、早速、お話を伺いました。

濱田さんは、小学生の時からご両親の影響でテニスに打ち込み、スポーツが大好きな少女でした。また実家が梅田屋と言うこともあり、小さい頃からお店のお手伝いも。特に、おせちの量り売りで忙しい暮れは、お料理を量っていたそうです。お料理にも興味があって、幼稚園児のころから卵焼きを上手に作る練習をしていたそう。当時、濱田さんが理想とする卵焼きは、味つけは甘目。薄くて何回もくるくると巻いた品の良いものでした。せっせと焼いては、おばあさまにお味見をさせていた(笑)そうです。

 

また、お料理上手ないとこさんと一緒に「ちびっこ料理教室in群馬」にチャレンジして、入賞した経験もあります。高校時代はブラウニー作りに夢中に。こちらは、お友達に食べさせていたそう。作るのも食べるさせるのもお上手だったんですね。

 

スポーツとお料理作りが好きだった濱田さんが栄養に興味を持ったのは、自然な流れだったのかもしれません。高校入学直後の進路希望調査で、早くも栄養学を学べる大学への進学を希望していたそう。特にスポーツとの栄養との関係には高い関心を抱いていました。高校卒業後、埼玉にある栄養を学べる大学に進学をしました。

 

アスリートに関わる管理栄養士を目指して

大学で影響を受けたのが、スポーツ栄養の第一人者とも言える恩師との出会いでした。スポーツと栄養との関係について学ぶうち、本格的にさらに学びを深めたいと思うようになった濱田さん。オリンピック選手に帯同する栄養士の存在にも憧れました。どうしたらなれるのか? と尋ねると、修士は絶対、博士課程まで進む必要があることがわかったそう。

 

そして、大学院に進学。ここでは、栄養士による指導や栄養教育がアスリートに及ぼす影響についての研究を重ね、優位性が認められると言う意義ある結果を導きました。

 

この時代に、JOCの強化指定選手たちだけが使用できる国立スポーツ科学センターでのアルバイトも経験。トップアスリート達の素顔が見られたことは、貴重な経験になりました。

同時に、管理栄養士としてスポーツに関わる人はごくわずかと言う現実も目の当たりにし、卒業後は病院で勤務する道を選びました。

 

 

カロリー計算、献立作りだけでなく、調理まで全てをこなした病院時代。おやつを作るのが楽しかったそう。その後、結婚して県外に住んでいた濱田さんですが、「実家が近い方が安心では?」という理解あるご主人のひと言で、伊勢崎へ戻ることを決めました。

伊勢崎で唯一の認定栄養ケア・ステーション

伊勢崎に戻った濱田さんは、株式会社梅田製作所に籍を置き、伝説のカレーサラダや特製きんぴらなど、伝統のお惣菜づくりを手伝いながら、新たな事業を考えていました。

 

その中で「これは!」とピンときたのが、認定栄養ケア・ステーションの存在です。これは、栄養や食の専門職である管理栄養士や栄養士が活躍している地域密着型の拠点。対象となるのは、地域住民、医療機関、自治体、民間企業、保険薬局など。その対象者に管理栄養士や栄養士を紹介し、用途に応じたさまざまなサービスを提供するというものです。調べたところ、伊勢崎には認定栄養ケア・ステーションが存在していなかったことから、2022年9月に同ステーションを立ち上げました。

 

「野球の大谷選手が話しているように、食事は大切」と濱田さん。アスリートがパフォーマンスを発揮するだけでなく、理想的な栄養を摂ることはリハビリの効果にもつながるのだそうです。口にしたものから成り立つ私たちの身体。それには、正しい栄養の知識と、その知識を持った濱田さんのようなプロが在籍する認定栄養ケア・ステーションの存在が必要なのですね!

 

認定栄養ケア・ステーションいせさきのサービス内容は、栄養・食に関する相談、食事指導、健康・栄養に関するレシピや献立の考案、スポーツ栄養に関する指導・相談、訪問型の栄養・食に関する相談、料理教室の企画運営、診療報酬・介護報酬にかかる業務、食品・栄養成分表示に関する指導・相談。同ステーションは、県の健康づくり協力店にも加盟。G-walkのポイントの景品として栄養相談が選べるそうです。

 

2023年には初めて「栄養ワンダーinいせさき」という食のイベントを企画開催。回覧板や市が運営する学童などに声をかけて回りましたが、この周知が大変だったそう。2回目に当たる今年は、市内のほとんど全地区の回覧板で告知。60カ所以上ある学童を回ったりした努力が祈り、参加者は前年の35組から140組まで数を伸ばしました。街なかの店舗や企業にも協力を依頼し、ワークショップを開催。一軒一軒、声をかけ、参加者を集うところから始めました。店舗や企業からは「熱心に質問してくれた」と、参加者からは「楽しかった。また行きたい」と喜ばれたそう。もちろん来年もまた開催を予定。街なかに拠点がある店舗や企業はぜひご協力を。

 

認定栄養ケア・ステーションがあるのは、梅田屋の裏手。ここでは、毛細の血流を観測できる機器、老化物質を測定できるAGEs糖化測定などをはじめとする7つの測定機器を揃えています。そして、この測定機器は貸し出しなども行っているそうですよ!

「健康の状態を客観的に正しく数字化して知ることは、健康維持や改善につながる」と濱田さん。これら全部を受けてもわずか2000円だそう。自分の健康な未来のために、定期的に受けたいですね♪

 

プライベートでは5歳と3歳の子どものママ。食と栄養のプロフェッショナルで、食べさせ上手の濱田さんですが「子どもが食べない。好みがまるで違う」など悩みがあったそう。そんな悩みを聞くと親近感を覚えます。身近なだけに、真剣に向き合う機会が少ない栄養や健康測定。健康で有意義な未来のためにぜひ同ステーションに訪れてみてはいかがでしょう⁉

企業情報

株式会社梅田製作所

認定栄養ケア・ステーション

 

◆住所/伊勢崎市大手町6-9

◆TEL/0270-25-1470

◆営業時間/9:00~16:00(予約制)

◆休日/日曜、祝日

◆事業内容/栄養相談、自費訪問、イベント企画・開催

 

 
取材日 2024年7月

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

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