今回、お話をうかがうのはあかぎ整骨院の管理者であり、柔道整復師、鍼灸師の栗原ゆうみさん。現在に至るまでと、最近取り入れた水素セラピーについて教えていただきました。
栗原ゆうみ(くりはら・ゆうみ)さん 高崎市出身 伊勢崎市在住
スポーティーなファッションに身を包み、キラキラと輝く笑顔で颯爽と現れた栗原さん。「スポーツしていたでしょう? とよく言われるのですが、全く。身長167センチという恵まれた体を生かさずに来ました」と笑う楽しい方です。 「何もかもが平均値だった」と振り返る栗原さん。そんな栗原さんの日常が変わるできごとが起こります。中学2年生の時、5つ年上のお兄様が交通事故で亡くなってしまったのです。「人生で最も衝撃的」と言えるできごとでした。この時から「親を守れるのは自分しかいない」と責任感が芽生え始めたといいます。そして猛然と勉強に取り組み、見事、第一希望の公立高校に入学を果たしました。 喜びに胸を膨らませ、迎えた入学式。ここでまた衝撃的な事実を突きつけられます。先生から「本校は普通科の進学校。資格を身につけられるわけではありません。卒業後の進路は、自分の力で切り開いて」と言われるのです。元々、お母さまから「手に職をつける大切さ」を聞かされていた栗原さんは、何かの道で独立することを考えていました。 美容に興味があった栗原さんは、美容師やネイリストになるための勉強ができる専門学校を進学先に考えます。このことをお母さまに話すと「医療系なら学費を出すけど、美容系なら自分でがんばって」。専門学校の学費は、思いのほか高額なことがわかってビックリ。自分で学費をねん出するのは難しいと考え、医療系の職業を調べると、たくさんの職種があることが分かりました。小さい頃からお母さまやおばあさまの肩もみをしていて「上手」とほめられていたこともあり、卒業後は、整体サロンのセラピストとして働き始めました。
整体サロンで勤務をしていると、国家資格をとることを勧められます。関連するジャンルの国家資格は、鍼灸師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、理学療法士などがありますが、独立が認められていて、ご自身が最も興味を感じた柔道整復師になろうと考えます。 こうして、1年後、前橋市の育英メディカル専門学校の柔道整復学科に入学しました。 専門学校時代、精を出していたのがビールの売り子さん。ここでナンバーワンの記録を打ち出し「こっち(ビールの売り子)こそ天職なのでは?」と思った時期もあったそう。ちなみに、高校時代も焼肉屋さん、コンビニ、テレアポなど人と接するアルバイトに励んでいました。このとき、年齢も職業もさまざまな人たちに逢えたことは、社会人になってから、患者さんのバックボーンをつかむのに役立ったといいます。 3年の過程を終え卒業。このまま社会人になるはずでしたが、学校の先生から鍼灸学科で学ぶことを勧められ、鍼や灸についてさらに3年間、学ぶことにしました。このとき、柔整の資格を使い、2つの整骨院で働いていました。 「昔から『みんなと同じが良し』とされることに疑問を感じていた」という栗原さん。みんなで同じようなランドセルを背負って学校へ行く、制服を規則と言う名のルールで縛り、同じ着方で登校する。このことにどんな意味があるのだろう? という疑問が常に渦巻いていたと言います。栗原さんの純粋な疑問を、反抗的と受け取る先生もいたようです。「よくぶつかった」そう。それでも「長いものに巻かれろ」精神が大嫌い。自分らしく気持ちよくいたいと思っていました。 そんな栗原さんに、3年生の時、同級生が紹介してくれたのが、あかぎ整骨院です。自由で、型にはまらない院長だから「きっと合うと思う」と。お友達もよくわかっていますね♪ 院長に会うと同級生の言う通り。ここなら、と早速アルバイトを始めました。6年間の学びを通して「不調を感じるが、病気と診断されない未病を検知して対処し、病気に進むのを防ぐ東洋医学を伝えていきたい」と考えるようになりました。そして、あかぎ整骨院を運営する会社に就職。柔道整復師、鍼灸師の両方の資格を持つ、同社の女性施術者として働き始めました。
当時、この業界は男性が多く、同社も例外ではありませんでした。院長も副院長も男性。栗原さんは男性ではまかなえない、自分にしかできないことで自らの存在感をつくり出そうと考えるようになりました。それが女性のための施術でした。 就職から3年ほど経った頃、分院を出す話が持ち上がります。紆余曲折ありましたが、高崎への出店が決定。その院長として栗原さんが抜擢されたのです。同社にとって、初めての女性院長でした。 高崎で開業するにあたり、伊勢崎で名の通った「あかぎ整骨院」の分院としてオープンするか、全く関連を感じさせない新たな整骨院としてオープンするか。社長と話す中、栗原さんは迷わず自分のカラーを出せる新たな店舗としてオープンすることを望んだそうです。もともと「やりたいことは、やってみなはれ」的な懐の深い社長。こうして、オープンしたのがたかさき整骨院です。女性が抵抗なくふらりと立ち寄れ、自分のための時間を過ごせる場所を意識。従来の施術に加え、個室完備でフェイシャル、美容鍼、痩身エステなどの美容メニューも取り入れました。 ところがオープンしてみると、男性の患者さんが思いのほか多かったそう。ぜいたくに感じる空間で安心して施術を受けられるスタイルは、男女に関係なく広く支持されています。 今、栗原さんは、施術者+管理者という立場で、同社が運営する3つの整骨院で施術、スタッフへの技術指導のほか、マネジメントを担当。経営面から店舗名を考えられる面白さや、スタッフが育っていくことは、やりがいのひとつになっています。 スタッフの育成について、特に基本的なこと以外は、マニュアルがないのが同社の特徴。患者さまに喜んでもらえることを考え、提供していくことが各スタッフのやりがいやモチベーションアップにつながると考えています。 最近では注目しているのは、水素。病気の原因は、いろいろありますが、突き詰めていくと悪玉活性酸素にたどりつくのだとか。これを取り除く働きがあるのが、水素だそうです。逆を言えばこの活性酸素を少しでも取り除けば、不調も和らぐと言うわけです。栗原さんは、水素セラピストの資格を取得。高濃度の水素ガスを呼吸によって直接体に取り込む機械を導入し、ケアをしています。水素セラピーでは、疲労回復、若返り、美肌などの効果が期待できるそうです。これはうれしいですね!! これからは「働く女性にやさしい社会の実現をさらに進めていきたい」と話す栗原さん。会うだけで元気になる栗原さんの存在が、働く女性に最も求められている気がします。
あかぎ整骨院 ◆住所/伊勢崎市宮子町3417-8 ◆電話/0270-27-7007 ◆創業/2005年 ◆営業時間/ ◆休/お盆、年始 ◆事業内容/整骨院の運営
平日10:00〜13:00、15:00〜22:00、
土曜日10:00〜13:00、15:00〜18:00、
日祝13:00〜18:00
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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