伊勢崎市出身

伊勢崎市在住

そんな齋藤さんは､小さいころ､人見知りだったそう｡それを克服できるよう､小学校時代､ご両親からｻｯｶｰﾁｰﾑに連れて行かれました｡行ってはみたものの､周りは知らない人ばかり｡｢心細くて泣いていた覚えがあります｣と照れくさそうに話します｡

このころ､朝早く家を出て仕事に出かける忙しいお父さまとは､接触する時間が限られていました｡長く一緒にいられるのは長期休み｡お父さまの運転する車の助手席に乗り､現場までついていったそうです｡

高校生になると､長期休みは一緒に現場へ｡材料を運ぶだけでなく､簡単なｼｰﾘﾝｸﾞなどもできるようになっていました｡そして､齋藤さんにもう一つ変化が生じていました｡

それは､人見知りの自分を変えようと､自ら思い立ったこと｡自分から積極的に話しかけたり､面白いことを言って笑わせたり｡今までの殻を破って､人との関わりを楽しむ､本来の齋藤さんらしさを出すようになったのです｡

仕事量と納期から必要な人員を割り出し､職人さんを手配｡ところが言葉で言うほど簡単でないのが､この｢人｣のﾏﾈｼﾞﾒﾝﾄです｡一人ひとりの職人さんの技術力､得意分野を把握とした上で､現場監督さん､ほかの仲間たちとの折り合いを考えながらｼﾌﾄを組みあげます｡｢人｣が仕事に及ぼす影響は多大｡ほんのわずかなﾎﾞﾀﾝの掛け違いが､会社の信用を左右することになりかねないだけに､細心の注意を図ります｡

そんな中､2014年､専務に就任｡経営にも少しずつ携わるようになっていきました｡

親子で事業を継承することのﾒﾘｯﾄを｢業務の引き継ぎがｽﾑｰｽﾞにできること｣と齋藤さん｡しかし､お互いに仕事のことを考えるあまり言い合いになったことも｡

しかしそれも､昨年8月､齋藤さんが代表取締役に就任すると､お父さまは一切口を出さなくなったそうです｡齋藤さんもまた､社長になって感じた､お父さまへの尊敬の念をあえて言葉にしなかったそうです｡

お父さまが同社を設立した昭和42年､防水工事に特化する会社は県内ではほとんどなく､同社はﾊﾟｲｵﾆｱ的な存在でした｡抱えていた社員は50人以上｡次第にこの仕事のやりがいを感じ､自分でやりたいと言う社員が独立をして､業界のすそ野が広がっていきました｡常に先頭に立ち､業界をけん引し続けたお父さまの凄さを肌で感じるようになっていたのです｡

｢今後は､ほかにも新しい工法に取り組んでいきたい｣と意欲を見せる齋藤さん｡それを支えるのは､同社の高い技術力です｡同社では教育にも力を入れ､入社後､必要な資格取得をすすめています｡資格取得にかかる費用は､会社がｻﾎﾟｰﾄ｡会社全体で､社員のやる気をﾊﾞｯｸｱｯﾌﾟしています｡

｢社員の待遇についても改善したい｣と話します｡現場も社員の実力も知っているだけに､ﾓﾁﾍﾞｰｼｮﾝをｱｯﾌﾟして仕事に望めるようにしたいと思うのだそうです｡

今までに大きなﾄﾗﾌﾞﾙはなかった｣と振り返る齋藤さん｡人当たりが良く､人と人の垣根を作らない人柄に､自然と人が集まってきます｡齋藤さんが望む｢新しい工法｣も､情報源は｢ﾒｰｶｰさん｣｡齋藤さんの人柄と､同社の技術力が､事業の幅を広げていきます｡

昨年は､伊勢崎商工会議所青年部に入会｡ﾀｲﾐﾝｸﾞが合わずになかなか会合に出席できなかったそう｡初めての集まりは､前回､紹介した渡邊さんが部長を務めるﾓｰﾀｰｽﾎﾟｰﾂ部のﾂｰﾘﾝｸﾞだったのだとか｡｢みんなで太田までﾊﾝﾊﾞｰｸﾞを食べに行きました｡おいしかった｣とﾆｯｺﾘ｡人とのつながりで､仕事もﾌﾟﾗｲﾍﾞｰﾄも充実した毎日を送っています｡

◆住所／伊勢崎市連取町1260

◆TEL／0270-25-7359

◆創業／1967年4月

◆営業時間／8:00〜17：00

◆休日／日曜､祝日､第2土曜

◆業務内容／総合防水工事など

あのお店･会社のあの人を連載で御紹介します｡
ｱｲﾏｯﾌﾟでは連載企画として､｢応援します商売人！今こそﾌﾛﾝﾃｨｱｽﾋﾟﾘｯﾂを発揮せよ｣と称し地域の企業人･ｵｰﾅｰさん達をご紹介していきます｡ また次の方は､ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて､少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業､そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています｡またそれが僅かでも売上増やﾋﾞｼﾞﾈｽﾁｬﾝｽに繋がれば幸です｡

※ご注意：本記事は上記の日付をもとに作成しています｡実際にお店等に行く方におかれましては､事前に電話等で確認してからお出かけ下さい｡記事と情報が異なる場合､imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい｡（記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい｡）