経営者の輪Vol.296 赤城食堂南千木店の代表「小野寺 晃一さん」
経営者の輪Vol.296 赤城食堂南千木店の代表 小野寺 晃一さん
長年のファンが多い赤城食堂。2021年7月に、待望の南千木店がオープンしました。代表を務めるのが、小野寺晃一さんです。小野寺さんに開店までのいきさつと、店舗運営のやりがい、忙しさを和らげてくれる癒しについて尋ねました。
小さなころから馴染んでいた場所
伊勢崎高等学校近く、茂呂中央公園の斜め前に昨年7月、オープンしたのが赤城食堂南千木店。そこで代表を務めているのが、小野寺晃一さんです。「南千木店」というからには、当然本店もあります。本店は、西久保町。国道50号線沿いにあり、小野寺さんのおばさまご夫妻が経営をしています。おばさまは、小野寺さんのお母さまのお姉さま。お母さまは、幼い小野寺さんをおんぶして働いていたことがあったそうです。「記憶にない」くらい幼い時から、小野寺さんは赤城食堂という環境の中で育っていきました。
小学校に入学する前は、お客さまからお小遣いをもらうことも。赤城食堂のアイドル的存在だったのでしょうね!
しかし、小学校になって地元の野球チームに入団すると「夢はプロ野球選手」言うほどのめりこんでいきました。6年生の頃は、県大会で満塁ホームランを放ち、逆転で勝ちを収めたことも。その様子は新聞でも取り上げられました。それほど夢中になっていた野球ですが、中学生の時に腰を疲労骨折。1ヵ月間は体育の授業もできない苦しい時を過ごしました。さらに肘も怪我をしてしまい、野球を続けることが難しいと判断。高校進学と同時に、赤城食堂でアルバイトを始めました。
洗い物やお客さんへのオーダー取りなどから始め、少しずつお料理を作れるようになってきました。キッチンに立つおじさまの様子を見ては、自分でもチャレンジ。試行錯誤を繰り返しながら徐々にレパートリーが増えていきました。「できるようになると楽しく、もっと作りたい、と思うようになりました」と振り返る小野寺さん。進路を決める時期になると、おば様ご夫妻のもとでやっていこうと心を決めるのです。
人生の転機となった新店舗
もともと赤城食堂は、おばさまの叔父にあたる人が始めたお店。古い歴史を持っています。
「就職した当時は、親戚だから、と言う甘えがあったかもしれない」と言う小野寺さん。アルバイトの時とは違い、おば様ご夫妻からは、言葉遣いや接客など厳しく注意され、この道で生きていく基本を叩きこまれました。
23歳で調理師免許を取得。30歳になると「自分でお店を経営したい」と思うようになりました。
のれん分けが決まったのは、コロナの真っただ中。世の中の状況を見ると大変でしたが、奥様も応援してくれました。
最も苦労したのは場所探しです。いろいろな物件を紹介してもらうものの、面積が広すぎたり狭すぎたり、立地が望ましくなかったり、とどうもピンとこなかったそうです。そんな中、今の店舗を見た時は「ここにしよう」と直感で思えたといいます。
工事が始まるタイミングでウッドショックが起こったり、追加の工事が発生したり、とハプニングが続きました。
そんななかで誕生した新店舗。大勢の本店ファンのために「赤城食堂」の名を引き継ぎました。
開店前はワクワクよりも不安だったと振り返る小野寺さん。お客さまは来てくれるだろうか、喜んでもらえるだろうか? 眠れない夜を過ごしました。こうして迎えた初日は「何をしたか覚えていない」ほどの忙しさだったそうです。その様子を見て、1ヵ月間はお母様がお店を手伝い、同店の基本をつくってくださいました。「この新店舗オープンが1番の転機になりました」と振り返ります。
大好評の新メニュー。忙しい毎日の癒しは「ぶんたくん」
赤城食堂の看板メニューは、マーボーラーメン。秘伝の甘ダレを使ったので、驚くほどあっさりいただけます。この甘だれをたっぷりかけた「甘だれキャベツ(450円、小300円)」も人気です。
他にも定食品物や一品メニューなど、メニュー数は全て合わせると100種類以上。毎日通っても違ったメニューが楽しめるほどの豊富さです。現に、毎日訪れるお客さまもいるそうです。
南千木店のオリジナルメニューもあります。それが、焼き豚定食やミニ丼です。ミニ丼は、高齢者や子どもにも最後まで美味しく食べてもらえるように、と作ったところ大好評。テイクアウトもOKです。一品物を何品か持ち帰れば、お店のような豪華な食卓になるし、ラーメンやどんぶり物ならば、そのまますぐにいただける、とあって好評です。
この仕事の1番の喜びは「来てよかった、また来たい」と言うお客さんの言葉と笑顔です。また「南千木店をオープンさせてからは、新しいお客さまに知り合えるという楽しみも増えました」と目じりを下げます。
そして「 1人の力ではできなかった店舗。スタッフみんなに感謝しています」と話します。特にオープンに賛成してくださった奥様は、店舗でもムードメーカー。「嫁がいなかったらオープンはありませんでした。普段は言えないけど深く感謝しています」と照れ臭そうな笑顔で語ります。
小野寺さんが誇るのは、スタッフ。みんな仲が良く、店内の雰囲気は最高です。向上心が高いので成長のスピードも速く、日々、大きく頼もしくなっていく姿が見られるのも楽しみ。今後は、人材育成にもさらに力を入れていきたいと希望を話します。
朝は8時半から仕込みを始め、帰宅は23時近くという大忙しの小野寺さん。癒しとなっているのは、生後4か月になるトイプードルの「ぶんた」くんです。2人のお子さんも可愛がっていて、家族中が夢中。可愛いぶんたくんからパワーをもらい、今日も厨房で腕をふるいます。
企業情報
赤城食堂南千木店
◆住所/伊勢崎市南千木5211-1
◆電話/0270-27-4078
◆営業時間/11:30~14:00、17:30~21:30(L.O.21:00)
◆定休日/木曜、不定(月2回)
◆創業/1980年
◆業務内容/飲食業
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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