経営者の輪Vol.289 株式会社朋樹の代表取締役「荻原朋樹さん」

経営者の輪Vol.289 株式会社朋樹 代表取締役 荻原朋樹 さん

今回、お話を伺うのは株式会社朋樹の代表取締役 荻原朋樹さん。「独立するとは思っていなかった」という荻原さんに、転機となったある経営者との出会いや、経営する店舗「ティンクルホワイト伊勢崎店」の看板メニューであるメンズエステやハーブピーリングについてお尋ねしました。


プロフィール

荻原 朋樹(おぎわら・ともき)さん

伊勢崎市出身

伊勢崎市在住






 

今につながる二つの大きな出会い

 「ティンクルホワイト伊勢崎店」は、県内においてメンズエステの先駆け。同店を経営するのが株式会社朋樹(ほうじゅ)の荻原朋樹(ともき)さんです。お名前が会社名になっていますが、読み方が違うんですね。

荻原さんが社会人としての一歩を踏み出したのは、意外にも土木業だったそう。親戚が経営する会社に入り、主に河川工事を手がけていたそうです。「今に至るまでは、いろいろな仕事をしましたよ」と言う荻原さん。

 

その後は空調の会社に転職。忙しい職場で、寝ずに仕事をしていたときもあったそうです。次に、友人の紹介で板金会社に勤務。この頃の荻原さんは、会社に所属して働くことに対して疑問をいだくことはなく、独立を考えることはありませんでした。

 

板金の会社では、ハサミを握るところからスタート。下積みを重ね、ようやく1人で現場を任されるようになった頃、付き合う人たちも少しずつ変わってきました。経営者や役職についた人たちが多くなり、紹介を受けて商工会に入会。これが荻原さんを大きく変える転機の一つになりました。

 

商工会の仲間の9割は経営者。ちょうど荻原さんと同じ年くらいのときに起業し、10年ほど経ったという人が多かったそうです。その人たちから「若いんだから思い切って独立しなよ」「俺も初めは苦労したよ」「駄目だったとしても、やり直しがきくよ」と口々に言われ、「独立」と言う文字が浮かぶようになりました。

 

 

同時期、もう一つ、今の荻原さんにつながる決定的な出会いがありました。それが、市内在住のある有名経営者です。SNSを通じてメッセージをやり取りするようになり、実際に会うことになりました。

その時に「なぜ今の会社勤めているの?」尋ねられました。「やりたいことなの?」「稼げているの?」と聞かれ、答えに詰まってしまいました。

 

仕事は、面白いと感じるし嫌いではないけれど、やりたいことか? と聞かれれば、今のように答えに迷ってしまう。周りを見回せば率の良い仕事はいくらでもある。夏は暑くて、冬は寒い中、なぜ自分はやっているだろう? と、初めて自分自身に問いかけたのです。

 

その経営者から言われたのは「本当にやりたいことでもない、稼いでもいない、だったらやっていても意味はない。やめたほうがいい」――。

「この言葉は強烈に当時の自分に刺さりました」と荻原さんは振り返ります。

 

そして、もう一度、意識を変えて板金の仕事をしてみよう、と思うようになったのです。「独立」を意識し始めた荻原さんの仕事に対する姿勢はガラリと変わりました。


開店に向け、あるものすべてを投げうって

独立を考えたとき、ヒントになったのも、荻原さんに疑問を投げかけたあの経営者でした。意識が高く、いつもおしゃれでカッコイイ。その経営者のスタイルから、エステに興味を持つようになったのです。

 

エステティシャンは国家資格ではなく、比較的開業しにやすい業種。それだけに競合店が多いのですが「群馬に男性向けのエステが少ない。東京は多いので、その波は必ず群馬にもくると思いました」と荻原さん。こうして荻原さんは、エステ店を開業することにしたのです。

 

早速、講習会に足しげく通い、技術を習得しました。物件を決め、スタッフを募集。開店へ向けて着々と準備が進んでいました。

 

そんなとき、世界中を新型コロナウィルスが襲うのです。新型コロナウィルス対策の特別措置法が成立し、東京では緊急事態宣言が発令されました。群馬でも日に日に感染者は増えて行動は制限され、小中学校は長期間の休校に入りました。荻原さんも大きなダメージを受けました。社会情勢が不安定になったことで、銀行から融資を断られてしまったのです。

 

スタッフは雇ってしまったし、店舗の工事も進んでオープンを待つばかり。やらない、という選択はありませんでした。

「車から何からあるものは全部売って、資金を作りました」と荻原さん。「先のことは考えられなかったし、周りを見る余裕はありませんでした。何とかなる、と思ってやっていました」と当時の心境を語ります。こうして迎えたオープン当日。友人たちが次から次へとやってきて、大忙しの一日となりました。

 

しかし2ヶ月ほど経つと「今日、ひまじゃない?」という日が続くように。SNSに頼っていた告知ですが、初めてメジャーな媒体を使うことにしました。これが功を奏して、新規のお客さまが来店するようになりました。そこから口コミで広がり、再び忙しい毎日が戻ってきたのです。


快適な毎日をティンクルホワイト伊勢崎店から

ティンクルホワイト伊勢崎店の大きな柱は3つ。1つはメンズエステです。中でも人気は脱毛。6回、12回などのお得なコースのほかに、一回ずつのメニューもあります。ヒゲの部分脱毛も可能で、自然な仕上がりを望む人にぴったりです。ヒゲが濃くて悩んでいた人からは「ストレスがなくなった」と、肌が弱い人からは「カミソリ負けすることがなくなった」と喜ばれています。

 

開店当初は、来店客の7割が男性でしたが、今では男性と女性が半々。その要因となっているのが、2つ目の柱であるハーブピーリングです。あるタレントさんが長年続けているとTVで話してから大ブレイク。ピーリングと名はつくものの、施術の際の痛みはありません。回を重ねるにしたがってくすみ、赤み、毛穴、ザラつきがなくなりニキビ跡が薄くなります。

 

実は、荻原さんは同店で導入する前、都内でこのハーブピーリングを施術してもらっていたのだそう。当時、ニキビに悩んでいた荻原さんですが、この施術を受けたところみるみる間に肌が改善したのです。「肌がつるっつる、本当に光るんですよ」と声を弾ませます。いつか自分のお店でも、と考えていたことが現実になりました。抜群の効果にリピーター続出、喜びの声が多く寄せられています。

 

3つ目がホワイトニング。歯のヤニや黄ばみが気になる人におすすめです。セルフですが、スタッフが親切に教えてくれるので、安心して施術が受けられます。

 

当店の大きな特徴は、男性スタッフがいること、23時までやっているので、残業後でも通いやすいこと。そして、特許を得た特殊なマシンを使っていること。

 

さらにもう一つ大きな特徴が、ブラジル人のスタッフがいること。日本語だけでなくポルトガル語も堪能なので、ブラジルのお客さまが口コミでどんどん増えているといいます。

 

「女性のエステは飽和状態と言われますが、まだ新たな活路があります」と荻原さん。

「これからの課題は集客。告知方法や探りながら、日々快適に過ごす方法があることを広く伝えていきたい」と語るその顔は、頼もしい経営者そのものです。

企業情報

ティンクルホワイト伊勢崎店

 

◆住所/高崎市小八木町312‐15―2F

(店舗:伊勢崎市連取町3099-5 ウエストビル102)

◆TEL/0270-75-4646

◆営業時間/10:00~23:00 最終受付21:00

◆休日/不定休

◆業務内容/脱毛、エステ、セルフホワイトニング、板金






 

取材日 2022年4月


 

 

 

 

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)


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