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経営者の輪Vol.275  株式会社まつ井 日の出食堂店長「中島克弥さん」

経営者の輪Vol.275 株式会社まつ井 日の出食堂・店長の中島克弥さん

今回、お話を伺うのはもつ煮で有名な日の出食堂を営む株式会社まつ井の店長・中島克弥さん。なんと3歳のときから「そば職人になる」と決めていた強い意志の持ち主です。そばからは離れたものの「日の出食堂での仕事が大好き」という中島さんに、仕事の魅力や将来の夢についてうかがいました。

プロフィール

中島 克弥(なかじま・かつや)さん

伊勢崎市出身

伊勢崎市在住



 

3歳のときに決めた将来の道

コロナ対策をしっかりと整えた店内 

9時50分。朝イチからの取材を終え「店舗外観を撮影して失礼します」と、お店を出た途端「失敗した!!」。激しい後悔の念に襲われました。

 

開店前なのに、日の出食堂さんの店先には長蛇の列。とても外観を撮影できるような雰囲気ではありません。これほどまでにすごいことになるとわかっていたら、取材前に撮影をしておくんだった…、、、。

 

駐車場に並んだ車を見ると、熊谷、会津、品川など県外ナンバーも多く見られます。おいしいものや、評判のお店は遠くからも人を呼び寄せるんですね。まぁ、私も列の最後にちゃっかり並んじゃいましたけれど。そして、列が途切れたのを見計らって外観撮影できました!

 

さてさて、そんな人気の日の出食堂を切り盛りするのが、店長の中島克弥さんです。13年前に入社し3年前に店長になりました。

 

中島さんが、飲食店に興味を持ったのは、なんと3歳の時。当時、そば職人だった伯父さまが、手際よくそばを打ったり、茹でたりする姿を見て「カッコイイ」と憧れを抱いたのだそうです。

 

将来は伯父さまのようなそば職人に、と言う希望を抱き続けた中島さん。中学3年生のとき、進学先を決める際に担任の先生から、桐生第一高校に調理科があり、卒業と同時に調理師免許が得られることを聞きます。早く資格を取得し、社会に出たいと思っていた中島さんは迷わず同校を志望します。ところがお母様は大反対。高校時代は、将来を断定せず視野を広げてほしいと考えていたようです。それでも、中島さんの心が揺らぎませんでした。幼いころから憧れていた伯父様が「やりたいことがあるならやらせてあげたら?」とお母様に助言してくれ、念願の道を歩むことになるのです。


大好きな日の出食堂。初めての社員として入社

大人気のもつ煮定食 

高校では、実習以外に食品衛生や栄養など食にまつわるさまざまなことがカリキュラムに組み込まれていました。高校での学びは今の中島さんの土台を作っているといいます。

 

高校時代、最も心に残っているのは、シンガポールへの修学旅行。現地の店舗の厨房に入り、実際に調理を経験するという機会に恵まれたのです。「当時は無我夢中でしたが、あの時、自分が作った料理をお客様が喜んで召し上がってくださっているならよかったなと思いますね」と穏やかな表情で話します。

 

卒業した中島さんは、これまた念願通りおそば屋さんに就職をしますが、1年ほどで退職。伯父様の元でアルバイトを始めました。

そんな時、伯父様が市場を訪れた際、知り合いだった日の出食堂の先代社長が「甥っ子は、どうしている?」と尋ねたのだそうです。伯父さまが現状を話すと「うちでよければ来るか?」と声をかけてくれたのです。

 

中島さんにとって、日の出食堂は、学生時代から大好きな店。初めて同店のもつ煮を食べた時は、衝撃を受けたといいます。とろけるような柔らかさ、あっさりしているのにコクがあって、何杯でも食べられるほどのおいしさ。それからは大ファンになり、幾度となく足を運んでいたのです。それほどまでに大好きで、いつも大勢の人で賑わっている人気店にから声がかかるとは、ちょっとビックリしたのだそうです。

 

心は踊りましたが、すぐにうなずくことはできませんでした。そばへの気持ちが断ち切れなかったからです。

しかし、この時も伯父さまから「10年、やってみて考えれば?」と助言をもらい、それもそうだ、納得。お世話になることに決めました。日の出食堂を経営する株式会社まつ井にとって中島さんは、初めての社員さんになりました。会社としても、変革の一歩でした。


2号店オープン。将来は海外進出も?

家でも「日の出食堂」のもつ煮が食べられる「お土産用」(ネギ付きがうれしい) 

入社当時の主な仕事は、洗い物、漬物作り、もつの処理。もともと同店で扱う物は新鮮で、管理状況の良いものばかり。それでも処理の仕方が丁寧でないと、臭みが残り、もつ煮全体の味を左右します。派手さはありませんが、大切な仕事。湯がいた後、丁寧に洗い続ける作業を繰り返しました。

 

こうして3年後には主任に、10年目には店長に就任しました。今では、調理や接客に加え、スタッフのシフト、売り上げの管理もしています。マネジメントのやりがいを「天気や季節によって売り上げが変わること、会社の動きがわかるのが面白い」と話します。

 

日の出食堂の一番人気は、なんといってももつ煮。丁寧に処理したもつを、オリジナルの合わせ味噌とじっくりと煮込んで仕上げます。やわらかい大腸とプリプリとした小腸の異なる食感が同時に楽しめるのが魅力。また、手作りにこだわり、付け合わせの漬物も手作りです。

 

もつ煮以外でよくオーダーされるのは、イカフライと生姜焼き。イカフライは、良質のイカを使用し、ラードでカラリと揚げます。

生姜焼きは野菜たっぷりで栄養バランスのとれた逸品。オリジナルの濃い目のタレがご飯によく合います。

 

飲食店にとって大きな痛手となった新型コロナウィルスの感染拡大。日の出食堂では、来店客数は減ったものの、テイクアウトと通信販売が伸びたことで、心配していたほどの影響は出なかったそう。しかし、今までのような相席をやめ、換気、消毒、空間除菌などさまざまな感染対策を取って、お客さまをお迎えしています。

 

来年2月には、駒形インター近くに2号店をオープンさせる予定。しばらくは、セントラルキッチンとテイクアウトがメイン。増えている通信販売への対応がスムーズになりそうです。

 

「仕事が大好き」という中島さん。常連さんから「この間、来たけどいなかったね」と声をかけられたり、(コロナ以前は)飲みに誘われたり、と関わりが深まるのが大きな喜びです。

 

「うちのもつ煮は絶対!」と、同店ファンの1人でもある中島さん。将来は、海外でも通用する店にしたい、と希望を語ってくださいました。


企業情報

画像1 

株式会社まつ井

 

◆住所/伊勢崎三室町6212-3(もつ煮屋 日の出食堂)

◆TEL/0270-63-0666

◆創業/1983年

◆営業時間/10:00〜18:00(14:30L.O. 以降はテイクアウト)

◆休日/日

◆業務内容/もつ煮屋 日の出食堂の運営、もつ煮の通信販売

 

取材日 2021年11月



日の出食堂 はこちら


 

 

 

 

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あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)


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