経営者の輪Vol.272  株式会社典企画 代表取締役の「阿部 典生さん」

経営者の輪Vol.272 株式会社典企画 代表取締役の阿部 典生さん

今回、お話を伺うのは株式会社典企画の代表取締役・阿部典生さん。飲食業界で部長職に就き、広報や広告制作に尽力。迷ったときの選択基準、独立に至るまでのお話と、典企画の特徴、今後の展望などを伺いました


プロフィール

阿部 典生(あべ・のりお)さん

伊勢崎市出身

伊勢崎市在住


 

飲食業の広報担当で手腕を発揮

阿部さんの電話での第一印象は、思いやりのある丁寧な方。「会社の場所が分かりづらいかも」と目印を挙げながら、簡潔かつ端的に教えてくださったのです。頭の中に地図が浮かんでくるようなわかりやすい説明で、迷うことなく到着できました!

 

会社に入ると、迎えてくれたのは小柄で可愛い茶トラのニャースちゃん。室内は、青年会議所の仲間にリフォームしてもらったそう。広々としていてとっても素敵です。

 

阿部さんの社会人デビューは、飲食業。「経験はなく不安でしたが、給料に惹かれて思い切って飛び込みました」と照れ臭そうに話します。勢いのある会社で一生懸命やれば1年後には店長も夢でない、と言われ心に火がついたとか。ところが実際は、入社して半年でお店を任せられる立場になったのです。

 

「最初は苦労しましたよ」と苦笑する阿部さん。当時19歳で、ご本人曰く「レジ打ちしかしたことがなかった」という責任者の言うことを聞かせようと言う方が無理な話、と思ったそうです。しかし、任せられた以上はやるしかありません。

 

阿部さんが心がけたのは、スタッフとの信頼関係を築くこと。仕事のミスをしないこと、誠実に仕事をすることで、少しずつ信頼を得ていくしかないと考えたそうです。「どれも当たり前のことばかり」と謙遜しますが、やり続けるのは大変なこと。阿部さんは「当たり前のこと」をコツコツと続け、確実に周囲の信頼を得ていきました。

 

当時、離職率の高い職場だったにも関わらず、6年間在籍。その原動力となったのが、尊敬する2人の上司の存在です。

一人は、社長。カリスマ性があって意思決定が早く、強い信念を持って仕事をする、そのスタイルを叩きこまれたと言います。

もう一人は、本部長。男気があって、面倒見がよい人柄に憧れたそうです。2人の背中を追いかけているうちに6年が経っていました。

 

その間、部長にまで上り詰め、広告や広報全般を担当。チラシやメニューから、求人・雑誌広告に至るまで効果を考え、制作に携わりました。「ここでの仕事が、今につながっている」と話します。

仕事は順調。社内での評価も高く、経営陣やスタッフからも厚い信頼を寄せられていた阿部さん。しかし、ふと将来を考えたときに「手に職をつけたい」と思うようになったそうです。この思いが、阿部さんにとって大きな転機になりました。

半年間かけてきっちりと引き継ぎを終わらせ、会社を去ることにしたのです。


ハードな仕事は〇〇で楽しく

新しい挑戦のために退職した阿部さん。ところが、何をしたいのか、その時ははっきり決まってなかったと言います。

 

そんなとき「会社を作るから手伝ってほしい」と知人から声をかけられます。立ち上げるのは広告関係の仕事会社と聞いて二つ返事でOK。ところが、実際には会社はまだスタートしておらず、6畳一間のスペースがあるだけで、パソコンさえなかったそうです。そこで阿部さんは私物のノートパソコンを持ち込み、仕事がスタートしました。

 

幸いにもそのころにはクライアントも、大きな仕事も決まっていたそうです。

その後、スタッフが5人ほど入社。さらに忙しさが増し、充実の毎日を送っていました。「当時の私は、自分にしかできないことを追求するか、誰にでもできることを大量にやるか、を考えたとき、後者を選びました」と阿部さん。そしてその「誰にでもできる仕事を大量に」、さらに「誰よりも多くやる」ことが自分の強みになると思ったそうです。

 

ハードな毎日ではあったものの「楽しかった」と振り返る阿部さん。

「言葉は悪いかも」と前置きをして「もともとはゲームが好き。経験値を得ることで結果が出るという、ゲーム感覚があったので楽しみながらできたんだと思います」と晴れやかな表情で話します。

どちらが楽しい? で独立を決意

立ち上げから携わって10年。阿部さんの中に二つの選択肢が芽生えます。他の会社に勤めてみるか? それとも独立をするか。そのとき、阿部さんは「どちらが楽しいか?」と自分に問うたそうです。

 

選んだのは、独立の道。独立というと、一生一大の大決心。慎重になるのが当然ですが、阿部さんは「1年持てば良いと気負わずに始めました」とひょうひょうとした表情で話します。「個人事業としてスタートしてもよかった」そうですが、お付き合いを始めることになったお客さまの取引先は法人のみとしていたこと、また伊勢崎青年会議所でお世話になっていた先輩が、インターネット上での手続きで会社設立は可能と教えてくれたことで、法人設立に乗り出ました。

 

香林町で設立した典企画は、看板がありません。お客さまの先へ出向くことが多いので、阿部さん自身が看板だからです。事業内容は、経験を生かして広告の企画制作、デザイン。今まで携わってきた広告と違うのは、完全なるオーダーメイドであることです。

 

名刺やチラシなど広告物を、どこに頼めば良いのかわからないというお客さまのために、ヒアリングから丁寧に対応。その後、企画~提案、デザインのほか、写真撮影や動画撮影なども手掛けます。ときには、ドローンを使った撮影もするそうです。

 

阿部さんの信条は「仕事を断らないこと」。お客さまの力になれば、会社発展の手伝いができればとの思いから、頼まれたことには一生懸命取り組もうと思ったとか。そうするうちに、できることがどんどん広がっていきました。最近ではライブ中継にも関わっているそうです。

 

典企画の強みは、お客さまの要望次第では土、日、祝日も営業をすると言う柔軟な体制。もうひとつが、スピーディーな対応です。

 

「デザインに市民権を持たせてあげたい」と阿部さん。デザインは、立派な技術。「魅力的なデザインを生み出すことで、その地位を向上させたい」と意欲を燃やします。また「自分の技術や知識で、地元が豊かになれば」と思いながら仕事をしています。

 

「趣味は旅行」と言う阿部さん。コロナで遠出をするのをためらってしまいますが「収束したら家族旅行に行きたいですね」とにこやかな笑顔で話してくれました。


企業情報

株式会社典企画

 

◆住所/伊勢崎市香林町2-1029

◆TEL/0270-61-6769

◆創業/2016年

◆営業時間/9:00~17:00(応相談)

◆休日/不定

◆業務内容/広告代理業




 

 取材日 2021年10月

 

 株式会社典企画 はこちら

 

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

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