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経営者の輪Vol.260 有限会社菊水(居酒屋 菊水)のご店主「本多正剛さん」

経営者の輪Vol.260 有限会社菊水(居酒屋 菊水)のご店主・本多正剛さん

今回、お話を伺うのは有限会社菊水(居酒屋 菊水)のご店主・本多正剛さん。老舗を継ぐという決意するまでのことや、今後の展望についてうかがいました。 

プロフィール

本多 正剛(ほんだ・まさたけ)さん

伊勢崎市出身

伊勢崎市在住

 

古い体制に一石を投じる

雰囲気のよい菊水の店内 

伊勢崎の中心街・緑町にある「菊水」は、1959年、本多さんの曽祖父が始めたお店です。本多さんが物心ついたときには、すでにお店はあって身近な存在でした。しかし、誰からも跡をつぐように言われたことはなく、本多さん自身もそのつもりはなかったそうです。

 

それでも高校3年生になり、進路を決めるときに「料理をしてみようかな」という考えが頭をよぎりました。調理師学校を目指している友人がいたことで、一緒に群馬調理師専門学校に進学。好きな和食を専攻しました。

 

卒業後は、東京・神楽坂にある茶懐石の店に就職。そこは、まさにテレビに出てくるような厳しい職人の世界でした。当時、板場は8人。本多さんと同期の仲間は、誰よりも早い朝6時に出勤し、誰よりも遅い夜11時に退勤するという日が続きました。プライベートな時間はなく「毎日、やめたいと思っていました」と本音がポロリ。しかし「基礎だけはしっかりと習おう」と心に決めたそうです。穏やかな見た目と相反する意志の強さを感じます。


 

仕事は、配膳や魚のうろこ取りなどからスタート。2年目には天ぷらなどの揚げ物を担当する「揚げ方」に抜擢、と異例の早さで昇進します。「でも、上の人からは好かれてなかったですね、結構、言ってしまうほうなので」と本多さん。穏やかな見た目からは想像がつきませんね。

 

当時の板場は、教育担当はいないし、ステップアップのためのプログラムもありません。ただひたすら「見て」覚える毎日。その風習を変えたのが、本多さんでした。

見て覚える、盗んで覚えると言うのは非効率的な部分が多く、若い人に受け入れられづらいスタイル。これに対し、教えるということは、教えてもらう側は早く効率よく技術を取得でき、教える方も後輩が早く育って自分自身が楽になります。高い技術を持った職人が育つのは、お店にとっても良いこと。まさに三方良しです。

 

古い体制に一石を投じ、誰にとってもよい状態にお店を変えた本多さん。その後、調理師学校の教員になるという夢のため伊勢崎へ戻ってきました。25歳の時のことでした。


チームワークで力を発揮

美味しい料理と美味しいお酒、最高です! 

専門学校の教員の空きが出るまで、当時、伯母夫妻が経営をしていた菊水を手伝うことにした本多さん。ここで、今までの職場にはない楽しさを感じるようになっていました。

 

一番の要因は、ある程度、自分自身の裁量でできる点。メニューや盛り付けなど、自分のセンスを生かすことができました。カウンター越しにお客様と接するのも新鮮で、とても楽しかったそうです。また、菊水の看板メニューであるうなぎと焼き鳥のタレを、伝統の味を守りながら時代に合わせて変化をつけていくという面白さもありました。

 

お店には、教員だったマスター(伯母様のご主人)を慕って学校関係のお客様が多く訪れていました。スポーツマンだったマスターは、水泳協会やニューイヤー駅伝にも携わっており、その関係の人などもよく訪れていたそうです。今までに接したことのない人と話をすることは有意義で、その人たちのために力を発揮できるのは本多さんにとって嬉しい時間でもありました。

 

本多さんには、もう1人心強い存在がいました。お母様です。伯母様夫妻と一緒に店を切り盛りしていていたお母様は、お客様に出したお料理や好みの味付けなどを把握しており、次の来たときに生かしていたのです。

伯母様ご夫妻、お母様、本多さん抜群のチームワークで、菊水の評判はどんどん上がっていきました。


老舗割烹からこだわりの酒がそろう居酒屋へ

みんなで楽しめる宴会。この光景が一日も早くみられますように 

そんな幸せな日々は突然終わりを迎えます。マスターであるおじさまが亡くなってしまったのです。この時に「自分がやらなければ」と腹をくくったそうです。調理師学校の教員の夢を封印し、菊水を守っていこうと心に誓いました。

 

しかし「早速壁にぶち当たりました」と本多さん。「幅広いネットワークを持って人望の高かったマスターのあとを継ぐには、自分は何もできなすぎる」と思ってしまったのです。

 

自分も「これ」と言う勝負ができるものが欲しい、と看板だったおいしいうなぎや焼き鳥をさらに引き立てるお酒の充実を目指しました。

これと思うお酒があると酒蔵へ出向き、きっちりと段階を踏んで特約店にこぎつけました。その結果、日本酒では、十四代、田酒など、焼酎では、魔王、村尾、森伊蔵などもそろうようになってきたのです。老舗割烹からこだわりの酒がそろう居酒屋へ、お店の形態を自然なかたちで変わっていきました。


マスターから店を引き継いで10年。本多さんの1番の自慢はお客様です。マスターを慕って来ていた常連さんに加え、本多さんにひかれてやってきたお客様も大勢います。「たくさんのお客様の中に汚い飲み方をするお客様は誰1人いないんです」とにっこり。うるさく騒いだり、横柄な態度をとったり、酔いつぶれて他のお客様に迷惑をかけたりと言うお客様がいないのだといいます。

 

本多さんの夢は「お店を大きくするとかではなく、派手なことをせず今もこのスタイルを崩さずに愛されるお店を続けていくこと」と本多さん。PRをしたり広告や宣伝をすることのない菊水。お客様はすべて人を介して、集まった人ばかり。知り合いが知り合いを、良い人が良い人を呼んで今があり、これからも続いていきます。


企業情報

画像1 

居酒屋 菊水

 

◆住所/伊勢崎市緑町2−15

◆TEL/0270-25‐2661

◆創業/1959年

◆営業時間/(月〜木)17:00〜23:00、(金土)17:00〜24:00

◆店休日/日

◆業務内容/飲食業






 取材日 2021年6 月

 

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)


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