今回ご登場いただくのは、
まつもと行政書士事務所の代表で、行政書士の松本直子さん。東大工学部卒という才女で、現在は行政書士という珍しい経歴の持ち主でもあります。そんな松本さんに、現在に至るまでと将来の夢、ご家族との関わりなどを伺いました。
松本直子(まつもと・なおこ)さん
1973年、埼玉県所沢市生まれ
東大工学部で、電子情報工学を学び、現在は行政書士という松本さん。 か、かわいい♪ 早速「すごい経歴ですね!!」と興奮気味に尋ねると、これまたニッコリ笑って 学生時代、工学部に在籍していた松本さんですが、将来を考えたとき そんな時、訪れた大学の研究室で後輩たちが熱心に研究に打ち込む姿を見て こうして1年後に転職。半導体の部品の設計に携わりました。松本さんが設計した部品が使われるのは、デジカメやCD。 キャリアを積み始めると、会社からは新しいものの開発を求められるように。行き詰まりを感じていたとき、結婚の話が持ち上がり、ご主人が住む伊勢崎に引っ越すことになりました。
アタマ良いんだろうな、大丈夫かな、私、話を聞いて分かるかな…
と少々不安になりながら事務所の呼び鈴を押すと
「お待ちしていました」と、にこやかな笑顔!
ホームページの松本さんは、キリッとしたカッコイイ感じですが、実際はふわりとした柔らかな雰囲気のとっても可愛らしい女性です。
「覚えてもらいやすくて助かっています」。
ユーモアたっぷりの答えに思わずクスリと笑ってしまいます。
「自分は理系向きではないかもしれない」という思いと、華やかな世界への憧れから、広告代理店への就職を希望したそうです。
広告代理店は、確かに文系出身者が多いのですが、理系の強みを生かせる部署があります。それが、マーケティング局。データ集計・分析〜マーケティング戦略を立てる代理店における頭脳である重要な部署です。松本さんは、希望通り、広告代理店に就職。マーケティング局に配属になります。楽しく仕事をしていた松本さんですが、半年が過ぎたころから仕事に対する違和感を覚え始めたと言います。
「ものづくりの方が、正直な気持ちで仕事ができるのではないか」との思いがムクムクとわいてきました。
「身近なものだっただけに、実際に多くの人たちに使われ、役立っていること、自分の携わった仕事が確実に社会に貢献していると感じられることがやりがいにつながりました」と当時を振り返ります。
2005年のゴールデンウィークのことでした。
結婚後は、派遣社員として県内のメーカー系の会社で半導体の設計を担当。 松本さんは次第に「自分一人で仕事を回せる資格はないか」と考え始めます。自分自身を見つめ直したとき気づいたのは、書類を作ったり、データをまとめたり、案外デスクワークが好き、ということでした。逆に、好まないのは、争いごとや、誰かと揉めたりすること。 早速、通信教育を始めるものの、家事と育児をこなしながらの勉強は、想像以上に大変。 「普段から、子どもの相手をしながら洗濯物を畳むとか、お料理を作りながらお皿を並べてさらに洗濯機も回す、などの、いわゆるマルチタスクをこなすことに慣らされている、働くママの特性!?も味方をしてくれました」と、謙虚に話す松本さん。 「折角、資格をとったのだから、早く事務所を開けば?」というご主人の後押しで、3カ月後の4月には「まつもと行政書士事務所」を開業。 すぐに最初の仕事が舞い込み、契約書や許可書などの書類作成からスタート。 松本さんがユニークなのは「市内の士業回り」をしたこと。
「上司が良い方で、働きやすい職場でした」という松本さん。一旦、出産で会社を辞めますが、そのときの上司の誘いでお子さんが2歳になると今度は正社員として働き始めました。第二子出産時は育休を取ったのち、仕事にカムバックするものの残念なことに半導体不況のあおりを受けた職場は閉鎖に追い込まれてしまうのです。
さまざまな資格が候補にあがった末、迷ったのが、司法書士と行政書士。
どちらも法律を用いた仕事をする国家資格ですが、行政書士は、許認可申請、権利義務関係など、扱える書類の数は1万点以上と大変多く、書類作成のプロと呼ぶにふさわしい仕事であることが決め手となり、この道を目指しました。
車での移動の際は、教材のCDを流し、家事をしながらもスマホに入れた音源を聞くという『聞き流し作戦』を取りました。
「特に家事をしながらの聞き流しは、ちっとも頭に入らなかった。それでも、1つでも何か記憶に残れば、という思いで続けました」と話します。隙間時間を上手に使い、できるときは早起きをして勉強時間を確保しました。
見事、一発で試験に合格し、2017年1月、行政書士の資格を取得しました。
行政書士としての第一歩を踏み出しました。
「行政書士の仕事をするのは初めてでしたが不安より、楽しみの方が大きかった」と声を弾ませます。
その後、友人からの紹介やホームページからの依頼で少しずつ仕事が増えていきました。
司法書士や、社会保険労務士の事務所にご挨拶に行くと「『挨拶に来る行政書士なんて初めて』と驚かれた」とか。松本さんの誠実な人柄がよく表れているエピソードです。
「1年目は赤字でも仕方がない」と思っていたそうですが、2年目からは仕事が倍に! 早くも仕事は軌道に乗り始めました。 今では、特定行政書士と終活カウンセラーの資格も取得。特に相続、遺言、保険、葬儀、お墓、介護、健康などシニアの困りごとに関わる終活カウンセラーは「人と深く、心を通わせられるところにやりがいを感じている」と話します。 ご家庭では、2人のお子さんの優しいママ。毎日、一緒にジョギングをしているそうです。休みの日は、お子さんと公園に行ったり、ショッピングをしたり、ピアノを弾いたり。そんな家族との心温まる触れ合いが、松本さんの心を優しさでいっぱいにしています。
松本さんのモットーは「ご依頼があったら、まずはよく話を聞くこと」。そして「できる限り素早く対応すること」。
お客さまの依頼に対して、全力で取り組むあまり
「仕事が深夜までかかってしまうこともありましたが
『ありがとう』と喜んでいただけたのがとてもうれしかった」
と満面の笑みを見せます。
松本さんの得意分野は、建設業関連と終活。特に、最近では自分の死後に家族を困らせたくない、一人暮らしで老後を不安に思う人が増えています。そういう方たちが「気軽に相談できる機会をつくって、困りごとを少しでも減らすお手伝いができれば」と松本さん。
その優しい笑顔と穏やかな雰囲気に触れると、ホッとして、前からの知り合いだったかのような親近感を覚えます。
「こんなこと、相談してもいいのかな」と思えるようなことも、しっかりと受け止め、的確な方向へ導いてくれる安心感があります。
まつもと行政書士事務所 住所/伊勢崎市昭和町1629番地4 マートルコート201号室
TEL/0270-75-6293
創業/2017年
営業時間/平日8:30〜17:00 (時間外・土日祝は要予約)
休日/土曜、日曜、祝日
主な取扱業務/建設業許可・経審、産廃業許可、各種許認可、遺言・後見・相続・その他終活関連サポート、離婚、帰化ほか
平成30年12月
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)