経営者の輪Vol.214 小保方木工の「小保方 健仁さん」です
経営者の輪Vol.214 小保方木工 の「小保方健仁さん」です
今回ご登場いただくのは、小保方木工の小保方健仁さん。お父様と共に建具の製作に携わって12年。特徴ある無垢材を使ったオリジナルに企画した建具も好評で、今、乗りに乗っている建具界のホープです。そんな小保方さんに建具職人としてのやりがいを尋ねました。
高校時代に跡を継ぐ決意
木の香りがふわりと漂う工場内で、腕をふるうのは、小保方木工の二代目、小保方健仁さん。創業者のお父様共々、障子、襖、扉などで木の優しさと美しさを伝える魔術師です。
ご自身が生まれたときには、すでにお父様が木工所を設立。
「2歳年上の兄は時々、手伝っていましたが、私は全然」と照れ臭そうに笑います。
遅くまで工場に灯る灯りを見ては「忙しそうな仕事だな」と思っていたと言います。
そんな小保方さんが、建具職人の道を志すようになったのは、高校時代。
「当時は、仕事内容というよりも、働き方や働く時間。自分の自由がききそう、というのが正直なところです」と、きっかけをこう話します。お兄様が県外の大学に進学し、継ぐのは自分だけになったことも、理由のひとつでした。
小保方さんの選択に、ご両親意外にも反応は淡々としていたとか…。
しかし、内心はうれしかったに違いありません。お父様は小保方さんを職人としても、社会人としても一人前にしたいとの願いから、市外の同業他社に修業先を決めました。
当時を振り返って、お父様は「ワガママにしちゃいけないと思ってね」と微笑みます。
人懐こく、愛されキャラの小保方さん。社長にも先輩職人にも良くしていただき、楽しい修業時代を送ったそうです。
そして3年後、家に戻り、いよいよお父様との二人三脚がスタートしました。
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父は厳しい師匠
「父が案外、几帳面なことに驚きました」と小保方さん。
仕事場には、家で見せる穏やかな顔とは違った、厳しい職人のお父様がいました。
まずは、刃物を研ぐところからスタート。
道具はすべて自分で手入れするよう、仕込まれました。
むずかしかったのは、墨付け。これは、加工をするため、木材に白引き(しらびき)を使って目印をつけることです。建具の墨付けは間隔が狭く、細かいので精度を要します。少しずれただけで、納まらなくなってしまうことも…。
お父様は、ほんの僅かなズレも決して許さないと言います。
だんだん仕事に慣れてくると、小保方さんは、あることに気づき始めます。
「自分の自由が効く仕事とは、段取りを考えて、好きなときに『休める』こともあるけれど
納期を考えて、休みを返上して仕事をする日もある。いや、そういう日が案外多い」ということに…。
忙しいときが続くと、仕事場でも家でも、お父様との会話は仕事ネタばかり。
親子の良い関係を保ち、気持ちにメリハリをつけるために、小保方さんは1人暮らしを始めました。
自分の足で立ちあがった、記念すべき第一歩でした。
新しいことにチャレンジを
小保方木工の強みの一つは、ストックしてある数々の無垢材。ヒバ、杉と種類もさまざまです。そして、もうひとつが、熟練の技。2人が手掛けた建具は、ときに繊細、ときに大胆。どれもがその空間にピタリと合って、独特の存在感を放っています。見ているだけで心が豊かになる、工芸品のよう。家の中のたとえ一カ所でも、小保方木工作の建具があったら、そこがお気に入りの空間になること、間違いありません。
「新しいものを取り込み、大工さんと相談しながら、木が持つ『らしさ』を引き出して行きたいと抱負を語ります。
そんな小保方さんが、最近楽しみにしているのが、商工会議所青年部の集まり。業種が異なる人たちの話は刺激的で、みんなと力を合わせて一つイベントを作りあげる楽しさは格別です。
お父様、そして仲間との協力で、新たな取り組みへのチャレンジは続きます。
企業情報
小保方木工
住所/伊勢崎市豊城町2801-1
TEL/0270-23-5869
創業/1978(昭和53)年
営業時間/8:00〜18:00
定休日/日曜、GW,お盆
事業内容/木製建具製作、家具、障子紙、襖紙、網戸張替など
平成30年5月
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
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