経営者の輪Vol.211 <<経営者の輪 番外編>> フラワーハナムラ の 代表「奥村聡さん」です
経営者の輪Vol.211 <<経営者の輪 番外編>> フラワーハナムラ の 代表「奥村聡さん」です
経営に、人材育成に、人付き合いに…。日々励む経営者たち。
<経営者の輪 番外編>では、役職が変わったり、店舗や社屋を移転したり、前回、取材をしてから、新たなチャレンジを続ける経営者を取材します。
記念すべき一回目は、フラワーハナムラ の 代表、奥村聡さんをお訪ねしました。
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店舗移転し、自社の建物。不安を安心に変える秘策
西部公園近く、ひと足先に春が訪れたかのように、色とりどりの花が咲き誇っている場所があります。それが、フラワーハナムラ。1968年に喜多町で産声を上げ、ここ、太田町に移転したのは10年前。代表の奥村聡さんと同じ年に生まれ、育ってきました。
フラワーハナムラをおこしたのは、お母さま。奥村さんは、サラリーマンを経て26歳でこの道に入りました。
「区画整理で店舗を移さなければならないというのは、前から知らされていました」と奥村さん。
広さは15坪から30坪と倍になり、スタッフも3人から10人に増えました。
最も変わったのが、以前は借りていた店舗でしたが、今回は自社の建物になったという点。
以前の店舗のときとは違って、職住超接近。
「子どもと接する時間が長くなりました。それがよい点かな」と笑いながら話します。
経営の大転換が必要になりますが、不安はなかったのでしょうか?
「なかったといったらウソになりますが、経営を成り立たせる方法はあると思っていました」と奥村さん。
どんな秘策を考えていたのでしょう?
男性客を取り込む開かれた店舗
奥村さんは、今までフラワーショップとは縁遠いと思われがちな、男性にも来店してほしいと考えていました。同時に、お花を買う、買わないにかかわらず、大勢の人がまるでウィンドウショッピングを楽しむように気軽に訪れるお店にしたいとも思っていました。
そこで、道路に面したところは、すべてガラス張りに。道行く人から、店内がよく見える造りにしました。店内はすべてバリアフリー。車椅子やベビーカーでも難なく入れるよう工夫を凝らしました。
さらに扱うお花は季節のものを中心に、バリエーション豊かに。たとえば、母の日近くになると、取り扱うカーネーションは30種類にも及ぶそうです。他店では見かけないような珍しい種類も積極的に取り入れました。
普段、店頭に並ぶお花の種類もとても豊富。色の違ったものもカウントすると、100種類にもなります。見る楽しみ、選ぶ楽しみが同時に味わえる同店には、女性客はもちろん、男性客が姿を見せない日はありません。中には「プロポーズするときに渡したい」と相談をしてくる男性もいるそうです。
「どうしたかな? と気になりますが、あえて事後報告に来る方はいませんね」とにこやかに話すのは、奥様でフラワー装飾技能士1級の資格を持つ陽子さん。
「その後、毎年、結婚記念日に、とお花を求めていらっしゃる姿を見ると、プロポーズが成功して幸せなご家庭を築かれたんだな、とあったかい気持ちになるし、そのお手伝いができることに大きな喜びを感じます」と飛び切りの笑顔を見せます。
奥村さんの秘策は、見事に功を奏したのです。
信頼できる仲間と共に
思いがけず大変だったことがあります。
それは、人材育成。
お花屋さんで求められるのは、想像以上のスピード感です。
特に男性は、お花屋さんで待つ時間が照れ臭いのか「早く持ち帰りたい」オーラが出ているのだとか。
お花をプレゼントする場合、相手の方の好みや好きな色など、短時間の会話の中からヒントとなることを聞き出し、お花の種類や見栄え、予算などさまざまなことを考えながら世界に一つだけのブーケに仕上げます。
お客さまとのコミュニケーション能力、ブーケをつくるセンス、スピード感。3つの要素を併せ持つスタッフが育ち、定着するまでは随分時間も要したそうです。
しかし、その甲斐あってか「うちのスタッフは世界一」。
奥村さんは、同社のスタッフをリスペクトの意味も込めてこう評します。
話しは4年前の、記録的な大雪の日にさかのぼります。
随分前からその日は、熊谷で結婚式のお花を頼まれていました。
誰もが延期かと思ったその結婚式が、予定どおり開かれることになったのです。
80センチも積もった新雪の中、車は一台たりとも走っていません。
そんな中、ハナムラのスタッフは、歩いて熊谷に向かったのです。
一生に一度の結婚式を挙げるお客さまのために。
この話には続きがあります。
伊勢崎同様、大雪に見舞われたフラワーハナムラの熊谷店。その前の雪を大家さんがきれいにかいておいてくれたのです。
店舗についたスタッフはすぐに作業にかかることができ、お客さまのハレの日をたくさんの花々で彩ることができました。
奥様をはじめ、信頼できるスタッフとともに、これからも「贈る喜び、贈られる喜び、そんなあなたのパートナー」でありたいと話す奥村さん。
「今後は、アレンジメント教室やフリーマーケットなど、大勢の人が集まり、楽しめる機会を作りたい」と夢を語ります。
そんな奥村さんの趣味は、バイクやキャンプ。お子さんも大きくなった今、一緒に行くのはもっぱら、商工会議所青年部でつながりを持った人たちです。
気心の知れたメンバーとの楽しい時間が、明日の活力をつくり出します。
企業情報
フラワーハナムラ
住所/伊勢崎市太田町169
TEL/0270-26-0637
営業時間/9:30~19:30(月曜~金曜) 、10:00 ~ 19:30(土曜)、09:00 ~ 18:00(日祝)
定休日/不定
事業内容/花束、フラワーアレンジ、ブーケ、鉢植え、冠婚葬祭用、お祝い生花、観葉植物、ブリザーブドフラワー、ソープフラワーの販売、雑貨
平成30年2月
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
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