経営者の輪Vol.204 伊勢崎ロックの「石原 伸悟さん」です
経営者の輪Vol.204 「伊勢崎ロック」の石原 伸悟さん
今回ご登場いただくのは「石原ロック」の石原伸悟さん。現職に至るまでの道のりと、素晴らしい仲間について聞きました。
父の姿に惹かれてカギ屋を目指す
「何もネタになるような話、ないですけど、いいんですか?」
取材のお願いをしたとき、石原さんからこう返ってきました。
ところが話を伺い始めたら出てくる出てくる!
笑いあり、涙ありの 石原劇場、始まりです!!
まずは恒例の「小さいときの話を」とふると
「よく食べ、よく寝る、スポーツ大好き。いわゆる『動けるデブ』でした」
といきなり大爆笑の返答が!
中学生時の100mの記録は、なんと12秒9 。
中学生で12秒台というと、大きな大会の決勝に出るほどといいますから、どれほど速かったかがお分かりいただけるでしょう。
小学生時代、ご両親の影響で始めたのが、スケート。
「もちろん、フィギュアスケートです」とひょうひょうと答える石原さん。
ふいをついた発言にまたまた爆笑です。
その後、スピードスケートに転向。同時並行でやっていたのが野球です。
ファーストを守り、活躍していました。
中学入学後は、部活の選択で迷ったという石原さん。
「母がやっていたバレーか、父が熱中していたテニスか、小学生のころから続けてきた野球か迷った末、バレー部に入部しました」と話します。
バレーは、唯一、ボールを下に落としてはいけない競技。それに加えて3回で相手に返さなければならないというルールに面白さを感じた、ことが決め手だったそうです。
当時の夢は「記憶にはないのだけれど…」と前置きをしたあと、こう続けます。
「カギ屋になりたい、って中学の文集を見返したら書いてありました」。
伊勢崎ロックの前身は、おじいさまが始めた金物店。将来を見越したお父様が、その一角で始めたのがカギ屋さんです。お父様が懸命に頑張る姿に惹かれた石原さんの中に「カギ屋になりたい」という思いが、自然に芽生えていたのです。
心の勉強をきっかけに
「高校生になってからは『サボる』ことを覚えまして…」と石原さん。
興陽高校~前橋清凌高校と、2校を渡りました。
「最高に楽しい」時間を過ごした清凌高校。今でも当時の仲良しとは、お互いに誕生日を祝い合う仲だそうです。
高校卒業後は「時間に縛られたくない」と北海道へ。
自分で酪農協会に電話をしていろいろ調べ、北見近くにある、大きな牧場で勤務し始めました。
そこでの石原さんの仕事は、100頭以上いる牛たちの搾乳と牛舎の掃除。
想像に反して時間に縛られる毎日だったため、2カ月ほどで伊勢崎に戻りました。
その後、石原さんは、塗装業に就きますが、お父様にある借りを作ってしまいます。
そのときから、お父様と一緒にカギの取り付けや交換などをするようになりました。
お父様に誘われ、心の勉強をするため、2人で福島に出かけたときお父様から
「継いでくれないか?」と言われた石原さん。
まだまだ心が角ばっていた石原さんですが、その言葉で心の角が静かにとけ出し、うれしさがじんわりと心を満たしていきました。
石原さんの将来の道はこのとき、はっきりと決まりました。
「ところが、親父に聞いても『そんなことを言った記憶はない』っていうんですよ」
ほろりと泣ける話でもなぜかオチが付く、楽しい石原さんのお人柄がにじみ出ているようエピソードです。
電気のプロと組んで新しい錠前を施工
今後、普及率の高まる「電気錠」を学ぶため、石原さんは1年間、県外で研修を積みました。
どんどん高まる電気の知識についていくのはとても大変。
そこで石原さんは、電気のプロと組んで、正確で確実なカギの取り付けに取り組んでいます。
「お互い、専門の人が手掛ける方がお客さまも安心するし、喜んでくださる」と話す石原さん。
一番のやりがいはもちろん「お客さまが喜んでくださる姿を見ること」。
伊勢崎では、作業をしていると近所の方が寄ってきて
「じゃ、うちも頼むかな」というケースが多いとか。
そんな距離の近さが伊勢崎の良さだと話します。
「今後、さらに知識と技術を高め、防犯対策にも取り組みたい」という石原さんが頼りにするのが、商工会議所青年部の仲間たち。
「年齢や業種を越えた仲間たちは一生の財産です」と笑顔で話します。
「母の生前は、母を慕うお客さまでいつもお店がにぎやかでした」
少しさびしそうに話す石原さん。
そんな石原さんのお店には、高校の仲間、青年部の仲間を始め、石原さんを頼るお客さまで新たなにぎわいを見せています。
企業情報
伊勢崎ロック
住所/伊勢崎市茂呂町1-545-1
TEL/0270-25-5656
営業時間/9:00~18:00
定休日/土曜、日曜、祝日
創業/1948年
事業内容/カギの製作、販売
平成29年7月
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
記事内容の二次利用について
本サイト上に掲載されている写真・記事等を無断で二次使用することを禁じます。
二次利用を希望される方はこちらから必ずアイマップへお問い合せ下さい。