須田　雄一（すだ・ゆういち）さん
生年月日：1985年10月30日
伊勢崎市出身
伊勢崎市在住

楽しいこと、人に喜んでもらうことが大好きな須田雄一さん。

「よく言われるのは、誰とでもすぐに仲良くなれるって」、ちょっと照れながらそう話す雄一さんは、小さいころから、前の道路で工事が始まればその工事に携わる「おじさん」たちと、おじい様が営んでいた呉服屋さんの店先では訪れたお客さまたちと、というように、誰とでも自然に仲良くなっていたそうです。

おじい様の膝の上に座り、「お客さまにお茶を入れては『雄ちゃんの入れるお茶はおいしいね』と言われるのがうれしくて」と懐かしそうに当時を振り返る雄一さん。心地よく安心できるおじい様の膝の上こそが「自分のルーツ」と話します。

雄一さんが中学生のときに、そば好きのお父様が「すだ金」を開店。当時は、自分が進むことになる道とは考えなかったそうです。桐生高校時代は、音楽に夢中。レコーディングも行うほど、力を入れて本格的に取り組んでいました。

大学は「面白そう」と感じた、園芸学部の緑地環境科に進学。しかし、このときにさらに「面白いもの」に出合うのです。それが、アメリカ西海岸のカルチャーでした。さまざまな人種や文化が入り混じり、明るくフレンドリーな西海岸の雰囲気。そこで生まれた音楽にも興味を持ち、音楽イベントの企画をするようになりました。アパレル会社が協賛につくような、大きく本格的なイベント運営に携わるうち、大学よりもそちらがメインに。その一方で、焼酎バーや焼き鳥店など、飲食店でのアルバイトにも精を出していました。小さいころから、お母様の隣でお料理の手伝いをしていた雄一さんにとって、アルバイト先でキッチン業務は楽しい仕事でした。

そんなときご実家から、体調を崩したお母さまに代わってお店に出てほしい、とのヘルプコールがきたのです。「持ち駒＋お酒を提供することで、お客さまに楽しんでいただく。僕にとっては、持ち駒が音楽とそばという違いこそあれ、本質は同じだったんです」と雄一さん。要請に応えるように、伊勢崎に戻ってきました。23歳のときのことでした。

「もともと仲の良い家族」だったという須田さんファミリー。
その後、お母様も元気になり、ご両親と雄一さんの3人でお店に出るようになると、ぶつかることが出てきました。

お客さまが心地よく過ごし、笑顔でお店を後にするために何ができるのか？　を巡って、毎日のようにぶつかったといいます。

今は、おそばとうどんをお父様が雄一さんは、その他の一品ものを担当。
「飲食店で働いていた経験があったから、ご両親が求めることに対して、スピーディに反応できるのかも」と雄一さんは話します。

一緒に仕事をするようになって「ご両親の真面目さに気づいた」と言う雄一さん。
この仕事の面白さを
「おいしかった、と喜んでいただくこと」
「いろいろな人と出会えること」と話します。

「そばきり酒房」をうたう　すだ金。
焼酎や日本酒など、お酒の種類も実に豊富です。
コーディネートするのは、もちろん雄一さん。
独身のころは、彼女（今の奥様）とデートする時は、一般に流通していないお酒を扱う酒屋さん＋レコード屋さん　が鉄則。こうしてさまざまな種類のアルコール類を扱うようになりました。

最近では「お客さまからの信頼度も少しずつ高まってきた」と話す雄一さん。
雄一さんに、おすすめのお酒を教えてもらうお客さまも増えてきたそうです。

お客さまと会話をしながら、お客さまの好みを探って提案し、そのお酒に合うお料理を提供。
「お客さまの予想よりもう一歩先に行く『面白い返し方』をしたい」と笑顔で話します。

雄一さんの夢は、そばきり酒房すだ金に、多くの人が「面白いね」と集まり、毎日笑顔で過ごす人が増えること。雄一さんが理想とする「そばきり酒房」が、日々現実になっていきます。

そばきり酒房すだ金

住所／伊勢崎市太田町272
TEL／0270-40-5525
営業時間／11:30～14:00（LO）、18:00～21:00（LO）
定休日／水曜　
創業／2001年

平成29年5月