「新建」の専務・横山秀和さんに、現職に至るまでの経緯や仕事の面白さ、伊勢崎の良さについて話していただきました。

<プロフィール>

横山　秀和（よこやま・ひでかず）さん
昭和54年4月6日生まれ
伊勢崎市出身
伊勢崎市在住

横山さんが専務を務める「新建」は、外壁施工の確かな技術でお客さまから高く評価をされている会社。横山さんは伊勢崎市立高校時代、同社の経営に携わるお父様の仕事を手伝ったことがあるそうです。

そのときに、自分は将来、外壁施工は自分の適職ではないのでは？　と感じたと言います。「違う職業」の道を探す意味もあって、卒業後は高崎市内の大学に進学。
ところが、家の事情で中退を余儀なくされました。

横山さんは、当時、アルバイトをしていた飲食店に就職。１年間、頑張ってみましたが、次第に転職を考えるようになりました。

転職先は、製造業。今までまったく馴染みのなかった半導体や電子顕微鏡などを製作する機械工作をする会社。右も左も分からない中、横山さんは必死に頑張り、わずか2年で工場長にまで上り詰めたのです。
ところが、横山さんの心は満たされませんでした。

大学を中退し、社会人としての経験を積むうちにご両親への感謝の気持ちがどんどん膨れ上がってきていたのです。
「親孝行したい。一番の親孝行は何だろう？　と考えたとき、父の跡を継ぐことではないかと思いました」と横山さん。

ご両親にそのことを告げると、お母様は大喜び。
一方、お父様は「やるんなら早くやれや」。
口数が少ないお父様なりの歓迎の言葉だったのでしょう。
横山さんは、早速、お父様のもとで働き始めました。

高校時代に手伝った経験があるとはいうものの「仕事は、ほぼゼロからのスタートでした」という横山さん。

外壁施工は、現場が変われば必要となる素材も大きさも硬さも変わってきます。それぞれの現場、すべてが初めてのチャレンジというわけです。横山さんは、基礎的なことから順番に着実に技術を身に付けていきました。

そんな中で感じたのは、勤め人を経験してよかったということ。その当時、やむを得ず勤め人という立場を経験したことで「雇われる側の気持ち」が分かるようになったことは、今の仕事をする上でとても役立っていそうです。

大きな商業施設を造るとき、いくつもの外壁施工会社が集まります。横山さんは、その中で外壁施工のリーダーである「職長」を務めることが増えてきました。

何十人もの職人さんを取りまとめ、納期までに確かな技術力をキープしながら確実に仕上げていかなくてはなりません。オープンを大々的にうたっている商業施設に遅れは許されません。責任は重大です。

それには職人さんの士気を高めることは大切、と考えた横山さん。そこで、横山さんはそれぞれの得意分野を見極め、各人が自分の持ち味を最大限活かして気持ちよく仕事ができるよう工夫を凝らしています。

こうして仕事が無事に完了し、多くの人に喜ばれることが、仕事のやりがいにつながっていると横山さんは話します。

逆に「仕事で大変とかつらいと思ったことはありません。この仕事が好きなんです」と口元をほころばせます。そしてこう続けます。「もし、大変なことがあったとしても、前を向いて行きたい。そういうときにこそ自分の資質が問われるときだと思います」と。

さまざまな外壁施工に対応できる準備が整っている新建。それだけに、さまざまなお客様の多様な希望を叶えられます。
「これからは、お父様が築いてくださった土台をもとに、自分らしさを加えながら仕事を充実させていきたい」と豊富を語ってくれました。

休みの日は、ずっと続けている野球をしたり、これからの季節はスノーボードをしたりとアクティブに過ごすことが多いという横山さん。
最近は、奥様と映画に行くなどして過ごすことも多いそうです。

生まれも育ちも伊勢崎という横山さんに伊勢崎のよいところを尋ねると「飲食店がどこもみんなおいしいところ」と即答。「県外の友達からも評判がいいんですよ」と話します。

聞けば、奥様との出会いも伊勢崎のレストランだったとか！？

たまたま取材をした日の翌日は、結婚４周年の大切な記念日。
「明日は、アイマップで紹介されている花屋さんで花を買ってくる予定なんです」。
仕事の話をするときの真剣な表情から一転、はにかみながら、でもとっても嬉しそうに話す横山さん。

奥様との固い絆が、横山さんの仕事もプライベートも一層充実させています。

新建

住所／伊勢崎市戸谷塚町542-3
TEL／0270-32-8119
業務内容／外壁施工（ヘーベル、へーベルライト、アスロック、パワーボード、ラムダ、サイディングなど）
創業／1980年

平成26年10月