今回のいせさきふらっと観光は、伊勢崎市下触町の花の名所「赤堀花しょうぶ園」近くにある『庚塚(かねづか)古墳』をご紹介したいと思います♪ 国道50号「東大室町」交差点から少し南に位置する「石山観世音 万徳寺」が目印の石山丘陵付近には、石山、庚塚、、片田の3つの古墳群があり、そのうち最大の規模の古墳が『庚塚古墳(上毛古墳綜覧記載/赤堀村第77号墳)』。 説明板によると、全長48.4m、残存高2.5mの前方後円墳、築造年代は古墳時代後期の6世紀中葉(中頃)と記されており、平成7年4月1日に伊勢崎市指定史跡に指定されています。 群馬県古墳総覧(2017年)データでは残存高は2mとなっており、現地で実際に見ると、墳丘部分が長年風雨にさらされて崩れているのかな?といった印象、過去に撮影された様々な写真に映っている石の祠は、地面が不安定になった影響なのか崩れている状態でした。
『庚塚古墳』からの出土品は、円筒、朝顔(器台に壺を載せた形状の円筒埴輪)、人物、家、盾、靫(ゆき・矢を持ち運ぶ容器)、鞆(とも・弓の弦が腕にあたるのを防ぐ巴形の道具)、翳(さしば・さしは・従者が貴人の顔を隠すため差し出すうちわのような道具)などで、円墳部分の南東側に開かれる全長4m、高さ・幅が各1.8mの「両袖型横穴式石室」があります。 石室の入口は柵が設置され、中が見えそうな雰囲気はありますが、草が生い茂り、ライトで照らしてみても石室内を見ることはできず…ちょっと残念(^^;
こちらの『庚塚古墳』があるのは「赤堀花しょうぶ園」近くの物流などの企業が集まるエリアで、時の流れに取り残されたかのように大きな建物とアスファルトに囲まれた中にぽつんと存在していますが、そうした様子も“古墳大国ぐんま”の風景らしく、豊かで尊く感じられます。 「赤堀花しょうぶ園」お隣の「群馬県立ふれあいスポーツプラザ」がある場所からは旧石器時代のムラと呼ばれる集落跡『下触牛伏遺跡』が発掘されたり、形は残っていないものの多くの古墳が存在していたり、花しょうぶではおなじみなのに謎だらけとされる「女堀」があるなど、このエリアは興味を持ってみると学びを深めていける歴史スポットなのかもしれません。 古墳というとちょっとマニアックなもののように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)、群馬では“そこに古墳があるのが当たり前”でとても身近なものでもあるので、花しょうぶのシーズンにお出掛けされたついでに、また、歴史散策などの一環として、『庚塚古墳』のこともチェックしてみてはいかがでしょうか。 『庚塚古墳』 伊勢崎市下触町(赤堀花しょうぶ園近く) 取材:2022年12月 Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究員
Co-ラボisesakiでは、“「アナタの楽しい」を「ミンナの楽しい」に!”をキーワードに、様々な思い(研究)を、同じ思いを持った皆さん(研究員)と共に、共有すること(研究室)で形にしていくお手伝いをしています。 その中のひとつ、「Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究室」では、伊勢崎のまちの魅力を研究し、より多くの方に訪れていただけるよう発信しています。 ※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際の内容等について取材後に変更されている場合もありますので、お出かけ前に最新情報をご確認いただくことをおすすめします。また、記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
『いせさきふらっと観光』 from Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究室