今回のいせさきふらっと観光は、曲輪町の公園予定地に設置された『旧設楽外科医院のレンガ塀“伊勢崎空襲の記憶を留めるレンガ建造物モニュメント”』をご紹介したいと思います。 『旧設楽外科医院のレンガ塀』のモニュメントは、伊勢崎駅南口からいせさき明治館へ向かう途中、伊勢崎織物協同組合北の交差点手前にあり、目印となるのは、糸巻があしらわれた現代的な道標と区画整理事業での工事中の囲い。 『旧設楽外科医院のレンガ塀』はモニュメントとして設置される前は、現在地から道路を挟んだ東側の旧設楽外科医院の敷地内にあり、1945年(当時は絹糸買継商・旧羽尾商店の建屋の一部、戦後しばらくは旧伊勢崎製糸株式会社の寄宿舎だったといわれ、その後は旧設楽外科医院の敷地となる)の終戦直前の伊勢崎空襲の爆撃の痕跡がずっと残されていましたが、この地域も再開発が行われることとなり、取り壊しが懸念されていた旧設楽外科医院のレンガ塀は、戦争の悲惨さを後世に伝える為、爆撃の焦げ跡のある塀の一部がモニュメントとして移設・保存されることとなりました。
モニュメントは、幅2.3メートル・高さ1.4メートルで、レンガの積み方はイギリス積み、本格的な公園の工事はまだですが、モニュメントの見学はできるようになっており、このレンガ塀や伊勢崎空襲についての詳細が記された「伊勢崎空襲の記憶を留めるレンガ建造物」説明板がモニュメント前に設置されています。 もしかすると、戦争があったことも、伊勢崎で空襲があったことも、いつか市民の記憶から薄れて消えていってしまうのかもしれません。 伊勢崎駅周辺は区画整理事業で街並みがどんどん変化していますが、ちょっと前まで昭和の香りが漂っていたこの辺りも、当たり前のように日々風景が変わっています。 『旧設楽外科医院のレンガ塀』もこうして多くの人が訪れる公園にモニュメントとして保存されることで、街並みがガラリと変わったことや伊勢崎でも終戦直前に空襲があったことを、人々の記憶に刻み続けてくれることでしょう。 『旧設楽外科医院のレンガ塀』 伊勢崎市曲輪町 伊勢崎織物協同組合北 取材:2021年8月 Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究員
Co-ラボisesakiでは、“「アナタの楽しい」を「ミンナの楽しい」に!”をキーワードに、様々な思い(研究)を、同じ思いを持った皆さん(研究員)と共に、共有すること(研究室)で形にしていくお手伝いをしています。 その中のひとつ、「Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究室」では、伊勢崎のまちの魅力を研究し、より多くの方に訪れていただけるよう発信しています。 ※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際の内容等について取材後に変更されている場合もありますので、お出かけ前に最新情報をご確認いただくことをおすすめします。また、記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
『いせさきふらっと観光』 from Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究室