いせさきふらっと観光 『丸塚山古墳』
自然豊かな風景の中に築造された古墳にロマンを感じる旅
今回のいせさきふらっと観光は、三和町にある『丸塚山古墳』をご紹介したいと思います♪
スマーク伊勢崎から北西、上武国道と国道462号線とに挟まれた真ん中あたりに位置しており、周辺を畑や住宅地に囲まれるようにありながらも穏やかに佇んでいる『丸塚山古墳』、あまりに風景になじみ過ぎて、近くを通っていても気付かない方もいらっしゃるかも!?
近くで見ると円墳のように感じますが、Googleマップの航空図などで上からの姿を見ると、円墳にわずかながら方形の張り出しがあり、古墳前の案内板のとおりの「帆立貝式古墳」であることがなんとなく感じられるのではないかと思います。
案内板の説明によると、この古墳は5世紀後半頃に築造されたとみられ、大正12年と昭和30年に行われた発掘調査では、円墳内部から「組み合わせ式箱型石棺(凝灰岩製2基・緑泥片岩製1基)」が3基や、葺石(墳丘の外側を覆う石)、円筒埴輪片が発見されたとのこと。
「組み合わせ式箱型石棺」は、墓壙(ぼこう・ご遺体を埋葬する穴)を掘って枠を作った中に切り出した岩を並べて棺を組み立てていく…という4世紀後半頃からあるタイプの石棺になります。
発見された中で一番古いとされる石棺の緑泥片岩という素材は、三波石や長瀞で見られる岩のような緑がかった色合いで、層になっているため板状に加工しやすく、現代でも庭や石垣などに使われていることも多いので、石材に興味がなくてもきっと誰もがどこかで目にしたことがあり、その雰囲気はイメージしやすいかもしれません。
ちなみに、お富士山古墳所在の「長持形石棺」も同じ「組み合わせ式」の仲間になりますが、こちらは箱型石棺よりも新しく、5世紀頃から広まった畿内の大王クラスにしか許されない最上級タイプとなっており、周辺の他の古墳も含め、お富士山古墳の築造が5世紀中頃と推測されることなどと比べてみると当時のいせさきの暮らしぶりも浮かんでくるようで、古墳時代からの地域の歴史や生活環境の変化について考えてみると、まちについての愛着も増しそうですね♪
『丸塚山古墳』 伊勢崎市三和町2448
取材:2018年2月 Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究員
『いせさきふらっと観光』 from Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究室
Co-ラボisesakiでは、“「アナタの楽しい」を「ミンナの楽しい」に!”をキーワードに、様々な思い(研究)を、同じ思いを持った皆さん(研究員)と共に、共有すること(研究室)で形にしていくお手伝いをしています。
その中のひとつ、「Co-ラボisesaki・伊勢崎まちなか探訪研究室」では、伊勢崎のまちの魅力を研究し、より多くの方に訪れていただけるよう発信しています。
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